しらつゆ
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | しらつゆ;白露 |
+表記 | 白露 |
Title | Shiratsuyu |
テキスト内容 | 葉の上に置いた露が白く見えることからいう。露の歌語的表現で「消ゆ」「起く」などを引き出す序詞に用いられることが多く、また「知ら」にいいかけて用いることもある。万葉集では秋雑歌に集中して詠まれている。また家持やその周辺の人物が多く用いている。「秋萩に置ける白露朝な朝な玉としそ見る置ける白露」(10-2168)は美しい玉と見、すぐに消えてしまうことから「我がやどの夕影草の白露の消ぬがにもとな思ほゆるかも」と、はかなさの象徴としても詠まれている。もともと「しらつゆ」は漢籍の「白露」によることも指摘されている。『礼記』月令の「孟秋之月、白露降、寒蝉鳴」など多くの例がある。『懐風藻』にも「寒雲千嶺、涼風四域。白露下りて南亭粛なり」などとある。漢籍の用字が和歌に用いられるようになったことが、この語彙からもうかがえる。「白露」は二十四気の1つでもあり、立秋から30日目をさす。また、それからの15日間、すなわち8月節をもいう。太陽暦の9月7日ごろ。美しい露を結ぶ時期の意。『延喜式』には「処暑十日に起り白露二日に至る〈日出卯二刻二分、日入酉三刻七分〉」とも見える。 |
+執筆者 | 渡辺卓 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32045 |
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