- | 68608402009/07/06hoshino.seiji00DSG000434しらたま;白玉Shiratama白い玉。主として真珠をさしていう。装身具として珍重され、穴をあけ、緒に通して手などに巻いた。「赤玉は緒さえ光れど斯良多麻(しらたま)の君が装ひし貴くありけり」(記歌謡7)「海の底沈く白玉風吹きて海は荒るとも取らずは止まじ」(7-1317)、また、真珠の比喩表現として立派なこと、大事なものにたとえることも多い。「世の人の 尊び願ふ 七種の 宝も我は 何せむに 我が中の 生まれ出でたる 白玉の 我が子古日は」(5-904)の宝は、『法華経』授記品によれば金・銀・瑠璃・硨磲・瑪瑙・真珠・玫瑰の七種の宝とされているが、この歌では、愛児を白玉にたとえている。「白珠は人に知らえず知らずともよし」(6-1018)は自分自身の才能、「海神の 持てる白玉 見まく欲り」(7-1302)は得難く尊い女性を、7-1317~1320の玉に寄する歌は深窓の美女を真珠にたとえている。19-4170では「白玉の見が欲し君を見ず久に鄙にし居れば生けるともなし」と尊い母の姿を白玉にたとえている。白玉は海底にある海神の宝でもあるため得難く、そのため貴いものにたとえられるのである。,435しらたま白玉渡辺卓し1 |
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