じゅがん
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | じゅがん;しゆぐわん;呪願 |
+項目名(旧かな) | しゆぐわん |
+表記 | 呪願 |
Title | Jugan |
テキスト内容 | 仏語。法会または食時・赴請・放生・布施・追福など、さまざまの事縁に際して、福利を願うこと。また、そのための祈願文。その願文には、事縁に応じての短い文句が一定していた。万葉集には「或る娘子等が包める乾そ鰒を贈りて、戯れて通観僧の呪願を請ふ時に、通観の作る歌一首」(3-327題詞)と見え、『霊異記』には「然して蟹を持ち、更に返りて大徳を勧請し呪願して放つ」と人に食べかけられた蟹を買い取り、僧に頼んで呪願を請い海に放つという話がある。類話がいくつか『霊異記』に見られる。万葉集も『霊異記』も、海の生き物に対して呪願がされており、「わたつみの沖に持ち行きて放つともうれむそこれのよみがへりなむ」(3-327)は、魚の放生を詠ったものであろう。また、「よみがへる(将死還生)」は万葉集中でこの歌1例のみである。「還生」の文字は「此間の苦法林中に還生し、猫狸獣身と作り」(『阿毘達磨大毘婆沙論』61)などの仏典にみられる。 |
+執筆者 | 渡辺卓 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32039 |
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