しなざかる
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | しなざかる;級離る |
+表記 | 級離る |
Title | Shinazakaru |
テキスト内容 | 枕詞。地名、越(こし)にかかる。意味・かかり方は未詳。「しなざかる」は万葉集では「大君の 任けのまにまに しなざかる(之奈射加流) 越を治めに 出でて来し ますら我す」(17-3969)の家持作歌が初出で、他に家持に3例(18-4071、19-4154、19-4250)坂上郎女作歌に1例(19-4220)のみ用いられている枕詞である。「しな」は階段・階層などの意があり、「さかる」は離れる・遠ざかるの意であろうから、階層が離れているといった意。また越が多くの坂を越えた遠い土地の意からともいわれる。「天ざかる」「鄙ざかる」などの連想から家持が作った枕詞であろうか。初出の3969は家持と池主のやりとりの1首であるが、そこでは頻繁に「天離る」が用いられており、都を高しとし、鄙を低しとする考え方から、天と鄙の関係を、越に家持が転換させたと考えられる。 |
+執筆者 | 渡辺卓 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32034 |
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