さやぐ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名さやぐ;乱ぐ
+表記乱ぐ
TitleSayagu
テキスト内容①植物の葉が鳴ること。②騒がしいこと。①は、「柿本朝臣人麿の石見国より妻に別れて上り来し時の歌二首并せて短歌」の反歌に「小竹の葉はみ山のさやに乱げども」(2-133)とあり、小竹の葉が風に鳴っている情景を表している。10-2134では葦辺の萩の葉が「さやぎ」、20-4431では小竹の葉が「さやく」とある。神武記20番歌謡では、神武崩後の當芸志美々命(たぎしみみのみこと)の陰謀を暗示して「木の葉さやぎぬ 風吹かむとす」と歌われる。②は、記の天孫降臨条では、天照大御神が御子神・天忍穂耳神を降臨させようとした際、天忍穂耳神は、豊葦原水穂国に服従しない荒ぶる神が多くあり、ひどく騒がしい様子を「伊多久佐夜芸弖有那理(いたくさやぎてありなり)」と述べている。紀の当該箇所に「さやぐ」の語はないが、蛍火のように光る神と五月の蠅のようにうるさい邪神があり、また草や木も物を言ったとあり、不穏に騒がしい様子が記される。また、神武即位前紀戊午年6月には「聞喧擾之響焉」の語に注して「此には左揶霓利奈離(さやげりなり)と云ふ」とある。
+執筆者舟木勇治
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32014
-68578402009/07/06hoshino.seiji00DSG000404さやぐ;乱ぐSayagu①植物の葉が鳴ること。②騒がしいこと。①は、「柿本朝臣人麿の石見国より妻に別れて上り来し時の歌二首并せて短歌」の反歌に「小竹の葉はみ山のさやに乱げども」(2-133)とあり、小竹の葉が風に鳴っている情景を表している。10-2134では葦辺の萩の葉が「さやぎ」、20-4431では小竹の葉が「さやく」とある。神武記20番歌謡では、神武崩後の當芸志美々命(たぎしみみのみこと)の陰謀を暗示して「木の葉さやぎぬ 風吹かむとす」と歌われる。②は、記の天孫降臨条では、天照大御神が御子神・天忍穂耳神を降臨させようとした際、天忍穂耳神は、豊葦原水穂国に服従しない荒ぶる神が多くあり、ひどく騒がしい様子を「伊多久佐夜芸弖有那理(いたくさやぎてありなり)」と述べている。紀の当該箇所に「さやぐ」の語はないが、蛍火のように光る神と五月の蠅のようにうるさい邪神があり、また草や木も物を言ったとあり、不穏に騒がしい様子が記される。また、神武即位前紀戊午年6月には「聞喧擾之響焉」の語に注して「此には左揶霓利奈離(さやげりなり)と云ふ」とある。405さやぐ乱ぐ舟木勇治さ1

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