ささ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名ささ;小竹・竹葉
+項目名(旧かな)
+表記小竹・竹葉
TitleSasa
テキスト内容「ささ」を含む語は、小竹・竹葉・ゆささ」などがあり、万葉集に6例、記に1例がある。霜(10-2336、20-4431)、雪(10-2337)、露(14-3382)、霰(記80)など、冬の景物と結びつく例が多い。竹が庭園の景として詠まれるのに対して自然の景とする傾向があるという。もともと笹は日本原産のものがあり山野に多く自生していたが、竹は中国が原産で、庭園に植えるものとして日本に渡ってきたものであったために、そういった区別が歌の世界でも生じたものと考えられる。竹には、呪的な発想を持った伝承や歌が多いが、「ささ」にはそれほどではない。ただし、「竹珠(たかだま)」という語は、おそらくは太い竹を使用したものではなく、「ささ」のような細い竹を使用したものだと思われる。竹珠は呪具であり、そこから「ささ」も、ある神聖な呪力の宿った植物としての意識はあったのではないかと考えられよう。また、この語の特徴として、「音」とのかかわりを考える必要がある。「ささ」の「S音」については、上代人が歌の中では特別な意識を持っていたらしいことは多くの指摘があり、2-133でも「ささ」「さやにさやげども」と連続して使用されている。また、記80では笹葉に霰が打ちつける音である「たしだしに」と「確々(たしだし)に」とを転換して使用しており、音に対する関心があるのは明確である。竹には人の「声」を想起させる観念や男女の出会いを想起させるイメージがあったことが指摘されているが、万葉集「倭には 聞えゆかぬか 大我野の 竹葉刈り敷き 庵せりとは」(9-1677)や「笹の葉は み山もさやにさやげども 我は妹思ふ 別れ来ぬれば」(2-133)と言った歌からは、「ささ」にも類したイメージがあったことがわかる。これらは女性のもとに通って帰る、その帰途の風景として選ばれたわけだが、より聴覚的なイメージをもちつつ使用されたものと考えられる。
+執筆者渡辺正人
+参考文献
-68561402009/07/06hoshino.seiji00DSG000387ささ;小竹・竹葉Sasa「ささ」を含む語は、小竹・竹葉・ゆささ」などがあり、万葉集に6例、記に1例がある。霜(10-2336、20-4431)、雪(10-2337)、露(14-3382)、霰(記80)など、冬の景物と結びつく例が多い。竹が庭園の景として詠まれるのに対して自然の景とする傾向があるという。もともと笹は日本原産のものがあり山野に多く自生していたが、竹は中国が原産で、庭園に植えるものとして日本に渡ってきたものであったために、そういった区別が歌の世界でも生じたものと考えられる。竹には、呪的な発想を持った伝承や歌が多いが、「ささ」にはそれほどではない。ただし、「竹珠(たかだま)」という語は、おそらくは太い竹を使用したものではなく、「ささ」のような細い竹を使用したものだと思われる。竹珠は呪具であり、そこから「ささ」も、ある神聖な呪力の宿った植物としての意識はあったのではないかと考えられよう。また、この語の特徴として、「音」とのかかわりを考える必要がある。「ささ」の「S音」については、上代人が歌の中では特別な意識を持っていたらしいことは多くの指摘があり、2-133でも「ささ」「さやにさやげども」と連続して使用されている。また、記80では笹葉に霰が打ちつける音である「たしだしに」と「確々(たしだし)に」とを転換して使用しており、音に対する関心があるのは明確である。竹には人の「声」を想起させる観念や男女の出会いを想起させるイメージがあったことが指摘されているが、万葉集「倭には 聞えゆかぬか 大我野の 竹葉刈り敷き 庵せりとは」(9-1677)や「笹の葉は み山もさやにさやげども 我は妹思ふ 別れ来ぬれば」(2-133)と言った歌からは、「ささ」にも類したイメージがあったことがわかる。これらは女性のもとに通って帰る、その帰途の風景として選ばれたわけだが、より聴覚的なイメージをもちつつ使用されたものと考えられる。388ささ小竹・竹葉渡辺正人さ1

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