さくらこ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名さくらこ;桜児
+表記桜児
TitleSakurako
テキスト内容万葉集巻16-3786~7の題詞に見られる娘子の字名。歌の序によれば、二人の壮士に求婚されることを嘆き、娘子が自ら縊死するという内容。残された壮士二人が悲しみ詠んだ歌が2首おさめられる。同様の歌として同じ巻16に「縵児」(16-3788~90)の歌もある。複数の男に求婚され女性が自殺するという歌は、集中に散見しており、例えば高橋虫麻呂の「菟原処女が墓を見る歌」(9-1809~11)などもある。桜児は、桜のような女性の意で、それはホノニニギノミコトとコノハナサクヤヒメとの神婚譚を背景として、おそらく人の生命のはかなさを象徴する名である。桜は、その花によって、年の稔りの占いが行われたという説があり、また、桜の散るころに病がはやるとも考えられていて、様々な宗教的祭祀が行われていたと考えられている。桜はそのような神事的性格をになっていたと推測され、当該歌が成立したのは、そうした宗教性と桜の美を発見する物語を背景としていると考えられる。
+執筆者城﨑陽子
-68558402009/07/06hoshino.seiji00DSG000384さくらこ;桜児Sakurako万葉集巻16-3786~7の題詞に見られる娘子の字名。歌の序によれば、二人の壮士に求婚されることを嘆き、娘子が自ら縊死するという内容。残された壮士二人が悲しみ詠んだ歌が2首おさめられる。同様の歌として同じ巻16に「縵児」(16-3788~90)の歌もある。複数の男に求婚され女性が自殺するという歌は、集中に散見しており、例えば高橋虫麻呂の「菟原処女が墓を見る歌」(9-1809~11)などもある。桜児は、桜のような女性の意で、それはホノニニギノミコトとコノハナサクヤヒメとの神婚譚を背景として、おそらく人の生命のはかなさを象徴する名である。桜は、その花によって、年の稔りの占いが行われたという説があり、また、桜の散るころに病がはやるとも考えられていて、様々な宗教的祭祀が行われていたと考えられている。桜はそのような神事的性格をになっていたと推測され、当該歌が成立したのは、そうした宗教性と桜の美を発見する物語を背景としていると考えられる。385さくらこ桜児城﨑陽子さ1
資料ID31994

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