さく

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名さく;咲く
+表記咲く
TitleSaku
テキスト内容花が咲くこと。神代記・紀には、その容姿の美しさを名前に持つ木花ノサクヤビメ(皇孫ニニギノミコトの妃)が登場する。木花ノサクヤビメと婚姻したニニギノミコトは、花の咲くように繁栄を約束されるが、花の散るように寿命すなわち、命の有限性を負うこととなった。万葉集にも、人の一生と花を重ねた家持作の安積皇子挽歌(3-477)がある。万葉集でも、花の咲くことを、しばしば比喩として用いている。「梅の花いまだ咲かなくいと若みかも」(4-786)と、若い女性のことを、まだ咲かない梅の花と表現したり、巨勢郎女の歌(2-102)では、花だけ咲いて実がならないのは、誰の恋のことでしょう、と恋の成就と花の様子が重ね合わされている。また、花を繁栄のイメージで捉えた歌も少なくない。多くは「咲きわたる」や「咲きををり」といった、繁茂を示す言葉と伴に用いられ、久迩京讃歌(3-1050)では、春になると巌に咲き乱れる花がすばらしく、久迩京を都として相応しい場所であると、歌っている。花の美しい盛りの様子が、土地褒めへと展開している。
+執筆者倉住薫
-68556402009/07/06hoshino.seiji00DSG000382さく;咲くSaku花が咲くこと。神代記・紀には、その容姿の美しさを名前に持つ木花ノサクヤビメ(皇孫ニニギノミコトの妃)が登場する。木花ノサクヤビメと婚姻したニニギノミコトは、花の咲くように繁栄を約束されるが、花の散るように寿命すなわち、命の有限性を負うこととなった。万葉集にも、人の一生と花を重ねた家持作の安積皇子挽歌(3-477)がある。万葉集でも、花の咲くことを、しばしば比喩として用いている。「梅の花いまだ咲かなくいと若みかも」(4-786)と、若い女性のことを、まだ咲かない梅の花と表現したり、巨勢郎女の歌(2-102)では、花だけ咲いて実がならないのは、誰の恋のことでしょう、と恋の成就と花の様子が重ね合わされている。また、花を繁栄のイメージで捉えた歌も少なくない。多くは「咲きわたる」や「咲きををり」といった、繁茂を示す言葉と伴に用いられ、久迩京讃歌(3-1050)では、春になると巌に咲き乱れる花がすばらしく、久迩京を都として相応しい場所であると、歌っている。花の美しい盛りの様子が、土地褒めへと展開している。383さく咲く倉住薫さ1
資料ID31992

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