こもりく

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名こもりく;隠口
+項目名(旧かな)
+表記隠口
TitleKomoriku
テキスト内容四方を山で囲まれた場所。「こもり」は「隠り」で、「く」は場所を示す語。万葉集・記紀で「こもりくの」という表現で、地名「泊瀬(はつせ)」(現在の奈良県桜井市初瀬)にかかる枕詞として用いられており、単独で用いられることはない。「こもりくの泊瀬の山」が、石田王の死に際し丹生王が詠んだ挽歌(3-420)に、石田王が神として祀られている場として登場している。この他にも、挽歌の地として「こもりくの泊瀬」が舞台となっている歌がある。また、柿本人麻呂が詠んだ安騎野遊猟歌(1-45)では、日の皇子である軽皇子(かるのみこ)が、岩が転がっている険しい道の「こもりくの泊瀬の山」を悠々と越え、安騎野において亡き天武天皇を追慕する。人間の力の及ばない神が支配する地として「こもりくの泊瀬」が認識され、その地を経過することで、軽皇子が日の皇子としての絶対的な資格を得たと捉える説もある。こうしたことから「こもりく」は、単に地勢的に隠った場所としてではなく、死者を葬る場所であり、神の支配する領域、霊魂の隠る場所と理解すべきかもしれない。
+執筆者倉住薫
+参考文献
-68544402009/07/06hoshino.seiji00DSG000370こもりく;隠口Komoriku四方を山で囲まれた場所。「こもり」は「隠り」で、「く」は場所を示す語。万葉集・記紀で「こもりくの」という表現で、地名「泊瀬(はつせ)」(現在の奈良県桜井市初瀬)にかかる枕詞として用いられており、単独で用いられることはない。「こもりくの泊瀬の山」が、石田王の死に際し丹生王が詠んだ挽歌(3-420)に、石田王が神として祀られている場として登場している。この他にも、挽歌の地として「こもりくの泊瀬」が舞台となっている歌がある。また、柿本人麻呂が詠んだ安騎野遊猟歌(1-45)では、日の皇子である軽皇子(かるのみこ)が、岩が転がっている険しい道の「こもりくの泊瀬の山」を悠々と越え、安騎野において亡き天武天皇を追慕する。人間の力の及ばない神が支配する地として「こもりくの泊瀬」が認識され、その地を経過することで、軽皇子が日の皇子としての絶対的な資格を得たと捉える説もある。こうしたことから「こもりく」は、単に地勢的に隠った場所としてではなく、死者を葬る場所であり、神の支配する領域、霊魂の隠る場所と理解すべきかもしれない。371こもりく隠口倉住薫こ1

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