くよう
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | くよう;くやう;供養 |
+項目名(旧かな) | くやう |
+表記 | 供養 |
Title | Kuyo |
テキスト内容 | 仏法僧に供物を捧げること。紀の敏達天皇14年6月には、仏教文化の受容に努めた蘇我馬子が病いに罹り、3人の尼を迎え入れて供養したとある。ここでは念仏を唱え捧げることで仏力にあやかり病いを癒そうとする意である。天武天皇14年3月では許勢朝臣辛檀努(こせのあそみしたの)の逝去に対して諸国の家毎に仏舎を作り、仏像及び経を置いて「礼拝供養せよ」との詔勅を伝えている。いわゆる死者供養の様を知る。万葉集には藤原不比等の旧宅で、後に法華寺となった、光明皇后宮維摩講で「大唐・高麗の種々の音楽を供養」した(8-1594)とある。後に奈良興福寺の維摩講となり、10月10日からの7日間執り行われ、最終日の16日は皇后の祖父で維摩講の創始者である藤原鎌足の命日にあたる。『延喜式』雅楽寮に「凡そ正月最勝王経会の始終の日、官人、楽人等を率へ、左右相分かれて供養す」とあり法会の初日と最終日には楽人の演奏が確認できる。光明皇后宮の維摩講の歌では紅く色づいたもみじが惜しいので時雨は絶え間なく降らないで欲しいといい、飛花落葉の無常観を仏に捧げた当日の様子を今に伝えている。 |
+執筆者 | 落合孝彰 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 31960 |
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