おおみみ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名おおみみ;おほみみ;大御身
+項目名(旧かな)おほみみ
+表記大御身
TitleOmimi
テキスト内容天皇・皇子などのおからだ。玉体。おほみま。万葉集では、柿本人麻呂作の高市皇子挽歌に詠まれた「大御身に 太刀取り佩かし」(2-199)の1例のみ。上代における他の用例としては、法隆寺・金堂薬師如来坐像光背銘に「大御身労賜時」(607(推古15)年制作か。平安初期成立とされる『上宮聖徳法王帝説』にも有り)、野中寺・弥勒菩薩半跏像の台座框に「大御身労坐之時」(666(天智5)制作か)、『続日本紀』766(天平神護2)年10月条「大御身波縁尓隨天」がある。うち銘文2例に関しては制作年代を疑う説もあり、696(持統10)年没の高市皇子に用いる人麻呂作歌は重要な確例とみてよい。万葉集において人麻呂は、壬申の乱時に天武天皇のもとに軍事統率の権限を委任された皇子が、自ら御身に太刀をお佩きになり、その御手には弓をお持ちになって軍勢を指揮したことを歌っており、皇子の戦場における勇猛な様子を伝える。672(天武元)年6月条には、自軍の不利を嘆く天皇に、19歳であった皇子が、腕まくりをして剣をしっかりと握りしめ、討伐に向かうことを奏言し、勝利を誓う記事がみられる。
+執筆者小林真美
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID31796
-68360402009/07/06hoshino.seiji00DSG000186おおみみ;おほみみ;大御身Omimi天皇・皇子などのおからだ。玉体。おほみま。万葉集では、柿本人麻呂作の高市皇子挽歌に詠まれた「大御身に 太刀取り佩かし」(2-199)の1例のみ。上代における他の用例としては、法隆寺・金堂薬師如来坐像光背銘に「大御身労賜時」(607(推古15)年制作か。平安初期成立とされる『上宮聖徳法王帝説』にも有り)、野中寺・弥勒菩薩半跏像の台座框に「大御身労坐之時」(666(天智5)制作か)、『続日本紀』766(天平神護2)年10月条「大御身波縁尓隨天」がある。うち銘文2例に関しては制作年代を疑う説もあり、696(持統10)年没の高市皇子に用いる人麻呂作歌は重要な確例とみてよい。万葉集において人麻呂は、壬申の乱時に天武天皇のもとに軍事統率の権限を委任された皇子が、自ら御身に太刀をお佩きになり、その御手には弓をお持ちになって軍勢を指揮したことを歌っており、皇子の戦場における勇猛な様子を伝える。672(天武元)年6月条には、自軍の不利を嘆く天皇に、19歳であった皇子が、腕まくりをして剣をしっかりと握りしめ、討伐に向かうことを奏言し、勝利を誓う記事がみられる。187おおみみおほみみ大御身小林真美お1

PageTop