おおみま

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名おおみま;おほみま;大御馬
+項目名(旧かな)おほみま
+表記大御馬
TitleOmima
テキスト内容天皇・皇子などのお乗りになる馬の敬称。上代文献では、万葉集・大伴家持の安積皇子挽歌(774(天平16)年3月24日作歌)に詠まれた「大御馬の口抑へ止め」(3-478)1例のみで、家持による造語とみられる。制作時期は皇子の17日供養の翌日であり、当該挽歌は大きな供養を終えた翌日に皇子と親しかった者が集まって開いた「内輪の供養ともいうべき席での歌」(『釈注』)と考えられる。家持は、安積皇子の生前の様子を、宮廷に仕える大勢の臣下を召して引き連れ、朝の狩には鹿や猪を踏みこんで起こさせ、夕の狩には鶉や雉を驚かして飛び立たせ、御馬の口の手綱を自らお控えになって活道山のあたりを眺め、御心を晴らされたと詠む。「大御」は、神仏または天皇に関係する名詞に冠せられて、最上級の尊敬を示す接頭語。柿本人麻呂の高市皇子挽歌に詠まれた「大御手」「大御身」を意識した語とみられ、脚病により年若く急死した皇子を、天皇と等しい存在として讃えた表現である。なお、馬は記紀などの神話・伝承にも多く登場する。律令制の導入時には、乗用馬および軍馬としての役割が重要視され、文武朝ごろには御料牧場も設営された。
+執筆者小林真美
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID31795
-68359402009/07/06hoshino.seiji00DSG000185おおみま;おほみま;大御馬Omima天皇・皇子などのお乗りになる馬の敬称。上代文献では、万葉集・大伴家持の安積皇子挽歌(774(天平16)年3月24日作歌)に詠まれた「大御馬の口抑へ止め」(3-478)1例のみで、家持による造語とみられる。制作時期は皇子の17日供養の翌日であり、当該挽歌は大きな供養を終えた翌日に皇子と親しかった者が集まって開いた「内輪の供養ともいうべき席での歌」(『釈注』)と考えられる。家持は、安積皇子の生前の様子を、宮廷に仕える大勢の臣下を召して引き連れ、朝の狩には鹿や猪を踏みこんで起こさせ、夕の狩には鶉や雉を驚かして飛び立たせ、御馬の口の手綱を自らお控えになって活道山のあたりを眺め、御心を晴らされたと詠む。「大御」は、神仏または天皇に関係する名詞に冠せられて、最上級の尊敬を示す接頭語。柿本人麻呂の高市皇子挽歌に詠まれた「大御手」「大御身」を意識した語とみられ、脚病により年若く急死した皇子を、天皇と等しい存在として讃えた表現である。なお、馬は記紀などの神話・伝承にも多く登場する。律令制の導入時には、乗用馬および軍馬としての役割が重要視され、文武朝ごろには御料牧場も設営された。186おおみまおほみま大御馬小林真美お1

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