うぐいす
| 大分類 | 万葉神事語辞典 |
|---|---|
| 分野分類 CB | 文学 |
| 文化財分類 CB | 学術データベース |
| 資料形式 CB | テキストデータベース |
| +項目名 | うぐいす;うぐひす;鴬 |
| +項目名(旧かな) | うぐひす |
| +表記 | 鴬 |
| Title | Uguisu |
| テキスト内容 | ヒタキ科ウグイス亜科の鳥。万葉集に50例以上あり、後期万葉においてよく詠まれている。春の鳥として梅や竹などと共に詠まれ、花鳥歌の典型的な題材となっている。万葉集の花鳥歌は漢詩の影響を受けたものであり、『懐風藻』でも鴬と花の取り合わせが漢詩に詠まれている。万葉集の鴬を具体的に見ていくと、まず梅の花の散るのを惜しんで鴬が鳴いているという歌(5-824、5-842)があるが、これは鴬の声を、人の涕泣(哀惜・悲嘆)と捉えたものである。また、鴬の声を確実な春の訪れと見なす歌(5-841、10-1819、20-4495)もある。鳥の声が季節の推移を反映するものとして受け取られていたのである。また、鴬が鳴いて春の花を散らすという歌(17-3966)もある。このように、鴬が擬人的に用いられる理由は、古代日本において鳥が霊魂の象徴とされていたことと関連があるかもしれない。それに加え、古代中国においても、花や鳥は霊的な生命力に満ちたものとされ、祝い事に関して詠まれるものであった。このような古代の信仰が、万葉集の鴬の描写に反映されたと考えられる。 |
| +執筆者 | 山﨑かおり |
| コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
| 資料ID | 31750 |
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