いわばし
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | いわばし;いはばし;石橋 |
+項目名(旧かな) | いはばし |
+表記 | 石橋 |
Title | Iwabashi |
テキスト内容 | 石の橋。川に並べた飛び石。石並ともいい、それを伝って瀬を渡る。柿本人麻呂作の明日香皇女挽歌に見える(2-196)。明日香の川の上の瀬に石橋(異伝に「石浪」という)を渡し、下の瀬に板橋をかけ渡す、その石橋や板橋に生えている玉藻や川藻でさえ絶えればまた生えてくるのに、どうして皇女は逝ってしまわれたのか、と歌う。この挽歌には相聞的な性格が強いと言われるが、この「石橋」や「板橋」も他の万葉集歌の例に照らして、恋人のもとに通うためにわたる橋、または通ってくる恋人のためにわたす橋、つまり恋の通い路としてうたわれているところから、明日香皇女挽歌においても男女の交情を暗示するものと見る向きもある。例としては、次の歌がある。まっすぐに来ず、ここから来るという巨勢道を通って「石椅」を踏み、苦労して私はやって来た、恋しくてたまらないので(13-3257)。ただ、この歌の「石椅」については、「いはせ」と訓む説もある。なお、枕詞に「いはばしの」がある。飛び石の間が近いの意で、「間近き」(4-597)にかかる。逆に「遠き心」(11-2701)にかかる例もある。 |
+執筆者 | 谷口雅博 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 31742 |
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