いらごのしま

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名いらごのしま;伊良虞の島
+表記伊良虞の島
TitleIragonoshima
テキスト内容①愛知県渥美郡厚美町の伊良湖岬とも、②三重県鳥羽市神島町の神島ともいう。万葉集に「麻績王、伊勢国の伊良虞の島に流されたる時に、人の哀傷して作る歌」(1-23)があり、また、「麻績王、これを聞き感傷して和ふる歌」(1-24)が伝わる。これらの左注にも記されているが、麻績王が罪を犯して、二人の子息ともども配流されたことは、紀の675(天武4)年4月条に記されており、ここでは、麻績王は「因幡」へ、そして、子息の一人は「伊豆島」に、もう一人は「血鹿島(長崎県五島列島)」へ流されたとある。常陸国風土記行方郡板来村の条にも麻績王配流の所伝がある。こうした配流地に異伝が生じるのは、麻績王配流が折口信夫が説く「貴種流離譚」―神、あるいは神のように尊い人が艱難辛苦を重ねながら、流離するという説話伝承―の一つとして語られたためと考えられる。
+執筆者城﨑陽子
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID31727
-68291402009/07/06hoshino.seiji00DSG000117いらごのしま;伊良虞の島Iragonoshima①愛知県渥美郡厚美町の伊良湖岬とも、②三重県鳥羽市神島町の神島ともいう。万葉集に「麻績王、伊勢国の伊良虞の島に流されたる時に、人の哀傷して作る歌」(1-23)があり、また、「麻績王、これを聞き感傷して和ふる歌」(1-24)が伝わる。これらの左注にも記されているが、麻績王が罪を犯して、二人の子息ともども配流されたことは、紀の675(天武4)年4月条に記されており、ここでは、麻績王は「因幡」へ、そして、子息の一人は「伊豆島」に、もう一人は「血鹿島(長崎県五島列島)」へ流されたとある。常陸国風土記行方郡板来村の条にも麻績王配流の所伝がある。こうした配流地に異伝が生じるのは、麻績王配流が折口信夫が説く「貴種流離譚」―神、あるいは神のように尊い人が艱難辛苦を重ねながら、流離するという説話伝承―の一つとして語られたためと考えられる。118いらごのしま伊良虞の島城﨑陽子い1

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