いおつ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名いおつ;いほつ;五百箇
+項目名(旧かな)いほつ
+表記五百箇
TitleIotsu
テキスト内容「五百」+「つ」。数多く豊かな意で、接頭語的に用いられる。「つ」は連体助詞。助数詞とみる説もあるが、五百個の意では、雄略記の歌謡にあるように「いほち」となる。「いほつ」の場合は必ず複合語を構成し、誉め言葉的に用いられるので、連体助詞であると見られる。記の神話に「五百津の美須麻流の珠」「天の香山の五百津真賢木」などと見える。万葉集では、「白玉の五百つ集ひ」(10-2012、18-4105)「五百つ鳥」(17-4011)などの形で数の多い意で用いられる他、「千」と対になって「千歳五百歳」(6-1025)「五百万千万神」(13-3227)などとも使われる。後者は、三諸山讃美の表現の中で天上界から降臨してきた神々を表わす中に見られるものである。また、752(天平勝宝4)年11月25日、新嘗会の肆宴にて詔に答える歌の中の石川年足朝臣の歌に「五百つ綱延ふ」(19-4274)と見え、空高くたくさんの綱が張ってある様子を、天皇がいつまでも国を治めることに喩えて詠んでいる。「五百つ綱」は新嘗宮の屋根にたくさんの綱を張り巡らすことをいうと見られるが実体はよくわかっていない。奈良県の各地で祭りの際に神木などに太い綱を掛ける儀礼と関係があるかという。
+執筆者谷口雅博
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID31692
-68256402009/07/06hoshino.seiji00DSG000082いおつ;いほつ;五百箇Iotsu「五百」+「つ」。数多く豊かな意で、接頭語的に用いられる。「つ」は連体助詞。助数詞とみる説もあるが、五百個の意では、雄略記の歌謡にあるように「いほち」となる。「いほつ」の場合は必ず複合語を構成し、誉め言葉的に用いられるので、連体助詞であると見られる。記の神話に「五百津の美須麻流の珠」「天の香山の五百津真賢木」などと見える。万葉集では、「白玉の五百つ集ひ」(10-2012、18-4105)「五百つ鳥」(17-4011)などの形で数の多い意で用いられる他、「千」と対になって「千歳五百歳」(6-1025)「五百万千万神」(13-3227)などとも使われる。後者は、三諸山讃美の表現の中で天上界から降臨してきた神々を表わす中に見られるものである。また、752(天平勝宝4)年11月25日、新嘗会の肆宴にて詔に答える歌の中の石川年足朝臣の歌に「五百つ綱延ふ」(19-4274)と見え、空高くたくさんの綱が張ってある様子を、天皇がいつまでも国を治めることに喩えて詠んでいる。「五百つ綱」は新嘗宮の屋根にたくさんの綱を張り巡らすことをいうと見られるが実体はよくわかっていない。奈良県の各地で祭りの際に神木などに太い綱を掛ける儀礼と関係があるかという。83いおついほつ五百箇谷口雅博い1

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