【解説】日本記當流巻 

大分類図書館デジタルライブラリー
中分類神道文化関係
小分類日本記當流巻 
分野分類 CB歴史学
文化財分類 CB図書
資料形式 CBテキストデータベース
+登録番号(図書館資料ID)貴229
+本タイトル【解説】日本記當流巻 
+解説日本記當流巻[貴229]

〈外題〉日本記當流巻
〈内題〉日本記當流目録次第
〈巻冊〉1巻1冊
〈体裁〉粘葉装
〈表紙寸法〉縦16.6糎×横20.3糎
〈書入・貼紙〉あり
〈奥書〉于時慶長三年戊戌三月下旬傅受阿州板西郡原田荘神宮寺 筆者弘蔵示了
〈解題〉

表紙右上に「十四之内」と朱書され、右下に「良意」の貼紙がある。この良意は本書の所蔵者であろう。

本書は真福寺所蔵『日本記三輪流』、石川透氏所蔵『〔日本記抄〕』、正智院所蔵『日本記当流目録次第』と同内容であり、神祇・神道に関する切紙の集成である。まず、冒頭に「本書三巻、見聞上下巻、麗気十八巻」よりはじまる神祇書の目録、神祇灌頂の道具・荘厳が記される。その後に、初重より三重までの神道切紙の目録及び切紙の本文が続く。収められた切紙のうち、「宝志和尚伝 天照大神御事」「奥砂本尊事」ほかは神宮文庫所蔵「神道切紙」や金沢文庫保管称名寺所蔵の神祇書と共通する。

他本と比較すると、『日本記三輪流』、『〔日本記抄〕』と同様に、本書は初重第一「宝志和尚伝」の冒頭を欠く。『日本記三輪流』は「香取大明神御事」の中程より、別の神祇書を書写しているが、本書も二重第七「香取大明神御事」までの書写である。

本書で注目されるのは、表紙右上に「十四之内」と朱書きがある点である。『山王七社大事』(貴224)、『三種神祇巻』(貴225)、『神祇巻秘訣集』(貴226)、『御流霊気集』(貴227)、『内宮外宮口伝』(貴228)にも同様の朱書きがある。さらに、これらは本書と同寸で「良意」の貼紙がある。よって、この6点は一具のものであったと想定される。ただし、本書とは『山王七社大事』『内宮外宮口伝』とのみ、書写者が共通する。また、『内宮外宮口伝』にも「慶長三年三月吉日」とあり、本書とともに慶長3(1598)年に伝えられたのであろう。

このように本書は、不完全な書写ではあるが、『日本記当流目録次第』(『日本記三輪流』『〔日本記抄〕』)が、どのような神祇書とともに伝えられたのかを示す点で注目される。

なお、奥書の「阿州板西郡原田荘神宮寺」は、徳島県阿波市土成町の神宮寺のことと考えられる。同寺は吹越天王社(現、御所神社)の別当であった。

〈参考〉

・阿部泰郎「『中世日本紀集』解題」(真福寺善本叢刊7『中世日本紀集』臨川書店、1999年 )

・伊藤聡「解題」(伊藤聡・門屋温・末木文美士・原克昭・渡辺匡一校注『続神道大系 論説篇 習合神道』神道大系編纂会、2006年)

・大東敬明「高野山正智院所蔵『日本記当流目録次第』について」(『國學院大學神道資料館館報』11、2011年)

・牧野和夫「『〔日本記抄〕』翻印・略解-『日本記三輪流』系神祇書の一伝本-」(『日本中世の説話・書物のネットワーク』和泉書院、2009年)

・松永航平「山王七社大事・三種神祇巻・神祇巻秘訣集・御流霊気集・内宮外宮口伝・日本紀当流巻」(岡田莊司

・加瀬直弥編『『中世日本紀・神道書籍』展覧会展示図録』國學院大學 二十一世紀COEプログラム、2005年)(http://21coe.kokugakuin.ac.jp/modules/pdfman/get.php?id=55)

・山本信吉『高野山正智院経蔵史料集成3 正智院聖教目録(下)』(吉川弘文館、2007年)
+画像一覧リンク
+詳細画像リンク
企画展アドレス1
企画展アドレス2
企画展アドレス3
-143146 37 2020/11/18 r.teshina 【解説】日本記當流巻  【解説】日本記當流巻  貴229 01 029 日本記當流巻[貴229]

〈外題〉日本記當流巻
〈内題〉日本記當流目録次第
〈巻冊〉1巻1冊
〈体裁〉粘葉装
〈表紙寸法〉縦16.6糎×横20.3糎
〈書入・貼紙〉あり
〈奥書〉于時慶長三年戊戌三月下旬傅受阿州板西郡原田荘神宮寺 筆者弘蔵示了
〈解題〉

表紙右上に「十四之内」と朱書され、右下に「良意」の貼紙がある。この良意は本書の所蔵者であろう。

本書は真福寺所蔵『日本記三輪流』、石川透氏所蔵『〔日本記抄〕』、正智院所蔵『日本記当流目録次第』と同内容であり、神祇・神道に関する切紙の集成である。まず、冒頭に「本書三巻、見聞上下巻、麗気十八巻」よりはじまる神祇書の目録、神祇灌頂の道具・荘厳が記される。その後に、初重より三重までの神道切紙の目録及び切紙の本文が続く。収められた切紙のうち、「宝志和尚伝 天照大神御事」「奥砂本尊事」ほかは神宮文庫所蔵「神道切紙」や金沢文庫保管称名寺所蔵の神祇書と共通する。

他本と比較すると、『日本記三輪流』、『〔日本記抄〕』と同様に、本書は初重第一「宝志和尚伝」の冒頭を欠く。『日本記三輪流』は「香取大明神御事」の中程より、別の神祇書を書写しているが、本書も二重第七「香取大明神御事」までの書写である。

本書で注目されるのは、表紙右上に「十四之内」と朱書きがある点である。『山王七社大事』(貴224)、『三種神祇巻』(貴225)、『神祇巻秘訣集』(貴226)、『御流霊気集』(貴227)、『内宮外宮口伝』(貴228)にも同様の朱書きがある。さらに、これらは本書と同寸で「良意」の貼紙がある。よって、この6点は一具のものであったと想定される。ただし、本書とは『山王七社大事』『内宮外宮口伝』とのみ、書写者が共通する。また、『内宮外宮口伝』にも「慶長三年三月吉日」とあり、本書とともに慶長3(1598)年に伝えられたのであろう。

このように本書は、不完全な書写ではあるが、『日本記当流目録次第』(『日本記三輪流』『〔日本記抄〕』)が、どのような神祇書とともに伝えられたのかを示す点で注目される。

なお、奥書の「阿州板西郡原田荘神宮寺」は、徳島県阿波市土成町の神宮寺のことと考えられる。同寺は吹越天王社(現、御所神社)の別当であった。

〈参考〉

・阿部泰郎「『中世日本紀集』解題」(真福寺善本叢刊7『中世日本紀集』臨川書店、1999年 )

・伊藤聡「解題」(伊藤聡・門屋温・末木文美士・原克昭・渡辺匡一校注『続神道大系 論説篇 習合神道』神道大系編纂会、2006年)

・大東敬明「高野山正智院所蔵『日本記当流目録次第』について」(『國學院大學神道資料館館報』11、2011年)

・牧野和夫「『〔日本記抄〕』翻印・略解-『日本記三輪流』系神祇書の一伝本-」(『日本中世の説話・書物のネットワーク』和泉書院、2009年)

・松永航平「山王七社大事・三種神祇巻・神祇巻秘訣集・御流霊気集・内宮外宮口伝・日本紀当流巻」(岡田莊司

・加瀬直弥編『『中世日本紀・神道書籍』展覧会展示図録』國學院大學 二十一世紀COEプログラム、2005年)(http://21coe.kokugakuin.ac.jp/modules/pdfman/get.php?id=55)

・山本信吉『高野山正智院経蔵史料集成3 正智院聖教目録(下)』(吉川弘文館、2007年) 1

この資料に関連する資料

PageTop