モノチス

資料番号NG45-000589
大分類地学(古生物)
中分類動物化石 4
小分類軟体動物 22
学名Monotis (Entomonotis) ochotica (Keyserling)
和名(通称名)モノチス
地質時代・年代中生代三畳紀後期
地層名三坂のエントモノチス層
採取都道府県熊本県
採取市町村八代市
公開解説モノチスは三畳紀後期(約2億2000万年前)頃に海中に生息していた二枚貝で、三畳紀後期を示す示準化石(地層のできた地質年代を決定する指標となる化石)として重要な化石です。モノチスはイタヤガイ上科のモノチス科に属していますが、イタヤガイ上科の多くの貝の殻は右殻がふくらみ左殻が平らなのに対し、モノチスは左殻がふくらみ右殻が平らになっています。殻は大変薄く卵形で、表面には放射状の筋や同心円状の成長線が見られます。現生の二枚貝に、生物の分類で近い関係にある仲間がないことから、その生態は謎に包まれていますが、モノチスの形態や産出状況から、水中の浮遊物や海藻などに付着して生息していたと考えている研究者もいます。熊本県では八代市から芦北町付近に分布する地層からモノチスの化石が見つかっています。この地域は、複雑な地質構造により、さまざまな地層が断片的に分布しています。その中でモノチスの化石は、地層ができた時代を決めるのに重要な役割を果たしています。
公開解説引用「熊本の自然と文化」~松橋収蔵庫だより~No.11. 解説No.64

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