深田の宝篋印塔2基附相輪2基

名称ヨミフカダノホウキョウイントウ2キツケタリソウリン2キ
年代室町時代末期
指定年月日市・平成5年4月28日
解説(その1)
深田元村の個人宅前に2基立っているもののうち、通路から水田方向に向かって右側の塔である。現在は、塔身のあるものが2基分と相輪断片が2基分現存しているが、以前は5基以上あったものと推定される。
基檀(高さ16.0cm、幅34.0cm)は、無地の切石で、四面の上端に刻線で反花(かえりばな)をつけている。
基礎石(高さ16.0cm、幅25.0cm)は、輪郭を巻いて四面を左右に2区とする。
塔身(高さ19.0cm、幅16.0cm)は、輪郭を巻いて中を無地としており、やや縦長である。
笠(高さ14.0cm、幅32.0cm)は、下一段、上3段に段型をつくっているが、上部の段型はかなり退化している。
隅飾りは、無地でほぼ垂直であり、軒端を「ノベ」つくりとする。
相輪(現状高34.0cm)は、請花と宝輪6輪を残し上部を欠失している。
宝輪は、請花に比べやや太いので、別な宝篋印塔のものとも考えられる。

(その2)
個人宅前に2基あるうち、通路から水田方向に向かって左側に立っているもので、下部を欠失したこの宝篋印塔のものとは別個な宝輪が上に乗っている。
基檀(高さ14.0cm、幅31.0cm)は、切石で無地のものが使われている。
基礎石は、数年前に盗失したという。
塔身(高さ16.0cm、幅15.0cm)は、基檀の上に直接のっており、輪郭を巻いて四面を4区につくっている。
笠石(高さ17.0cm、幅29.0cm)は、上部の段型が退化し段型を持たない。下部には、段型を2段持つ。
軒端は、斜めに切っており、側面から見ると逆台形状である。笠上端は、わずかに四隅を隅飾風につくっている。
この宝篋印塔の建立時期は、段型及び隅飾の簡略化がかなり進んでいること等から、室町時代最末期頃と推定される。

その1・その2のほかに相輪残欠が2基残存する。
(相輪残欠①)
上部に乗っていたもので、下部を欠失している。残存高は24cmで、最大直径は13cmである。請花部分の上に「けら首」をつくり、その上に宝珠をつけている。

(相輪残欠②)
脇におかれてあるもので、2つに割れている。これは水煙式宝篋印塔の相輪部である。水煙式宝篋印塔のものとしては、市内唯一のものである。割れている2つを合わせると、高さ44cm・最大径12cmを計測する。
請花の上に蓮弁を4弁つけ、その上に宝輪を5輪刻んでいる。宝輪の上に水煙を4つつけ、さらに宝輪を1輪刻み、その上に宝珠をつくりだしている。
参考『久慈市の指定文化財』,『久慈文化財マップ』45,『久慈市の石碑』101

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