鰐彫刻

ME. No.25
資料分類名舞踏用具 Dance Implement
現地名Figure
素材木、白色顔料(石灰)、黒色顔料(木炭)、赤色顔料(赤土)、植物製繊維質・紐
L.(㎝)53
W.(㎝)10
H.(㎝)-
地域区分メラネシア Melanesia
収集者小嶺磯吉
寄贈者松江春次
執筆者1小倉孝太・臺浩亮
解説1 四肢はないが、鰐を模した彫像と推定できる。面長で特に吻部が長大であること、上向きの外鼻孔や突出した目、剥き出しの歯列の 3 点が表現されていることから鰐を模した彫像と推定できる。胴体が扁平で短いので、水面を泳ぐ鰐を表現したのかもしれない。尾の付け根付近には通し孔があり、屋内に吊り下げられていたと思われる。橙色・白色顔料が退色し、全体に黒ずんでおり、屋内の炉端で燻された可能性がある。頸部と胴体で鱗板の配列や大きさを彫り分けており、製作者が日頃から鰐をよく観察していたことが伺える。ニューギニアの儀礼小屋では一般的に様々な護符が保管されており、本資料もその1例と考えてよい。鰐はトーテム動物の一種として神話に語られ、造形物に表現される。北東部のセピック川流域では、若者たちの通過儀礼として胸や肩、背中の肌を斑点状に削ぐことで、身体に鰐の鱗板を精緻に表現してきたことが知られる。彼らにとって鰐は力と権威の源であり、男性性の象徴でもある。 
過去に出品された展覧会「ANIMARTIFACT-時空を越える動物-」(慶應義塾大学三田キャンパス図書館新館1F展示室、2019年1月18日~2月9日, 2月22日~3月7日)
本資料の掲載書籍南の會 1937 『ニウギニア土俗品図集(上)』南洋興発、p.123 資料番号994 第55図 3
慶應義塾大学文学部民族学考古学研究室 2019『ANIMARTIFACT-時空を越える動物-』 p.10
土俗品図集No.994

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