DJ JOHN CAGE & THE 1000 WORLDWIDE DJS

作家名(日)宇川直宏
作家名(英)UKAWA Naohiro
制作年2014
素材・技法5HD映像、ミクスト・メディア
サイズサイズ可変
著作権表示© UKAWA Naohiro
収蔵年2015
受入方法購入
解説1968年香川県(日本)生まれ、東京都在住。

映像作家、グラフィック・デザイナー、VJ、文筆家、大学教授など、多岐にわたる領域に活動を広げる「現在美術家」。2010年に自身が開局したライブストリーミング番組《DOMMUNE》は平日夜に休まず配信。同時代性を強く打ち出すテーマやゲストの選択など、サブカルチャーを幅広く網羅しながらも、文化史としても重要なアーカイブを構築している。2015年高松メディアアート祭ゼネラル・ディレクター、同年アルス・エレクトロニカのサウンド・アート部門審査員も務めた。

《DJ JOHN CAGE & THE 1000 WORLD WIDE DJS》は、5チャンネルの映像を背景にジョン・ケージを模した等身大の人形がDJとなってプレイしている様子を表したインスタレーション作品である。映像は宇川直宏が2010年に開始したライブストリーミング番組《DOMMUNE》のアーカイブを編集したもの。《DOMMUNE》は「commune(小さな社会共同体)」の次の次元(Cの次のD)を由来に持ち、単なる情報の受容を想定した視聴者ではなく、現在時間を共有する「今、疑いなく生きている映像」を映し出す、リアルな身体性を持つメディアである。同時代体験を求める視聴者に膨大な情報を届けつつ、無数に点在する文化コミュニティの結節点を拓く壮大な作品である。映像とともに流れる音はほぼノイズ化していて著作物としての体すらなさない。さらに、45分に1回訪れる4分33秒の静寂がジョン・ケージの無音の楽曲『4分33秒』を取り巻く著作権問題を想起させ、制度への皮肉も見て取ることができる。

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