courtesy: David Zwirner, New York / London

ハイウェイ・ジャンクション 110-10

作家名(日)曽根裕
作家名(英)SONE Yutaka
制作年2002
素材・技法大理石
サイズH26.5 × W133.5 × D130.5cm
著作権表示© SONE Yutaka
収蔵年2002
受入方法購入
解説1965年静岡県(日本)生まれ、ロサンゼルス(米国)在住。

東京藝術大学大学院建築学科修士課程修了後、1990年代初めから、 映像、パフォーマンス、彫刻、写真、ドローイングなど多様な手段を用いて、コンセプト性の強い作品を制作している。実現を目的とする「建築」からの反動か、曽根は実現不可能にも思える目標を設定し、そこに到達するまでの過程をプロジェクトとして作品化する。ありえないものを見ようとする想像力で、現代のおとぎ話ともいえるような作品を生み出している。

《アミューズメント》は、実在するジェットコースターの風景をあえて写真をもとに大理石で立体化し、自身が見た光景の再現を試みた作品。中国に返還後の香港島の夜景を表した《ホンコン・アイランド/チャイニーズ》や、ロサンゼルスの郊外の高速道路を主題とした《ハイウェイ・ジャンクション 110-10》、そしてジャングルを人工的な2階建て構造に仕立てた《2階建てジャングル》も、大理石を素材とする。《スカルプチャー・ガーデン・ウィズ・ガーデナー》は、南の島で行ったパフォーマンスの記録写真を編集、製本した作品。61枚の写真には、「あらゆる場所をジャングルに変えてしまう魔法の杖」を手に密林を彷徨う作家の姿が写された。混沌とした世界を「彫刻庭園」に喩え、それを生み出す「庭師」に自らをなぞらえている。映像作品《ハロー・バット》は、ボルネオ島の奥地で無数のコウモリが黄昏時に飛び立つ光景を撮影し、夕暮れに4分間のみ上映される。多様なメディアを用い、互いにリンクしながら、曽根の世界は無限に連なり広がっていく。

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