photo: SAIKI Taku
青い家
作家名(日) | ベアトリス・ミリャーゼス |
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作家名(英) | Beatriz MILHAZES |
制作年 | 2001 |
素材・技法 | アクリル / カンヴァス |
サイズ | H280 × W270cm |
著作権表示 | © Beatriz MILHAZES |
収蔵年 | 2003(作品購入年月日:2003/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1960年リオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)生まれ、同地在住。 1980年代より独自の絵画技法を確立し、新たな表現を築き上げてきた。一見するとコンピュータ・グラフィックによって計算され配置されたかのようなモチーフの躍動的な重なりが特徴的なベアトリス・ミリャーゼスの作品世界は、実際は全て作家本人が長い試行錯誤の時間を経て作り上げたものである。ミリャーゼスは一貫して、自身の精神及び身体と制作プロセスにおける絵画の構成要素との関係に重きを置いて制作している。多様なエネルギーが満ち溢れる作品は、今日の絵画表現に新たな可能性を切り開いている。 ミリャーゼスは作品制作において、ほとんどの場合下絵を用意しない。背景の大部分は、直接カンヴァスに描いていく。花や幾何学的模様といったモチーフは、いったんビニール製のシートに描かれたものを乾かした上で転写される。画面全体はフラットな印象に支配されているが、モチーフをビニールシートから剥がす時に生じる剥離によって、古びた壁面のような効果も生み出されている。数年間に何度も用いられることもあるビニールシートに蓄積された色や形の痕跡は、作家自身の感情や記憶とさえ読み取ることができるほど、ミリャーゼスの絵画作品には情念的な世界像が全面に感じられる。このような世界は、《青い家》、《伝説》、《黒い力》といった詩的なタイトルによってさらに強調される。 |