© Takashi Homma

東京郊外 少年−4、相模大野、神奈川

作家名(日)ホンマタカシ
作家名(英)HOMMA Takashi
制作年1998
素材・技法発色現像方式印画
サイズH100 × W125cm
著作権表示© Takashi Homma
収蔵年2013
受入方法購入
解説1962年東京都(日本)生まれ、同地在住。

日本大学藝術学部写真学科で写真を学び、1980年代後半より、国内外のファッション誌を中心に広告写真やCDジャケットなどを多数手掛ける。一方で様々な都市もしくは都市近郊のニュータウンの風景、さらにはそこに暮らす子供を独自の距離感で撮影し、自身の作品シリーズとしてまとめる。1999年には『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』で木村伊兵衛写真賞を受賞。2004年には写真家・中平卓馬を追った映画『きわめてよいふうけい』を発表した。

ホンマの語る「写真を使った世界の見方を様々に問いかける試み」がそれぞれのシリーズに内包されている。住宅地や団地の中庭といったありふれた郊外の風景と、そこで暮らす子供たちの姿を収めた《東京郊外》、個人邸宅の昼と夜の姿を淡々と描き出した《Untitled》。これらのシリーズでは、都市及びその周辺環境や居住者の生活の様子が、特別ではない何かとして現れ、私たちの「見方」を揺さぶる。ホンマ自身が娘の成長を記録した家族アルバムを思わせる《Tokyo and My Daughter》でもこの視点は一貫している。ただしこのシリーズでは、被写体はホンマ自身の子供ではなく、また別の撮影者による写真の複写も含まれていることから、さらに写真というメディアの多義性やイメージ受容の不確かさといった問題への言及が試みられている。こうした写真そのものを問い直そうとする姿勢は、世界各地のマクドナルドの店舗を撮影した写真をもとにしたシルクスクリーン作品《M》や、雪上に飛び散る、謎めいた赤い液体が繰り返し現れる《Trails》といった、後に続くシリーズにも見られる。

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