
photo: SUEMASA Mareo
北千住
作家名(日) | 大岩オスカール |
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作家名(英) | OIWA Oscar |
制作年 | 2010 |
素材・技法 | 油彩 / キャンバス |
サイズ | H227 × W444cm |
著作権表示 | © OIWA Oscar |
収蔵年 | 2015(作品購入年月日:2015/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1965年サンパウロ(ブラジル)生まれ。 ブラジルに移民した日本人の両親のもとにサンパウロで生まれた大岩オスカールは、サンパウロ大学建築学部卒業後、25歳で活動拠点を東京に移し、絵画制作と並行してアートによる地域再開発プロジェクトにも携わる。光溢れる鮮やかな色彩とダイナミックな空間構成によって、ときに批評やユーモアを交えながら、現代社会を生き生きとした絵画作品に反映してきた。様々なイメージを自在に組み合わせることで、現実と虚構、人工物と自然、光と影の間で揺らめく独特の世界観を出現させる。日系ブラジル人という出自が反映する両国の文化的影響の融合が、彼の芸術に豊かさと複雑さを加えている。 《ゴースト・シップ》は、ニューヨークを舞台にした大岩の代表作で、ハドソン川に残る廃墟を巨大な船のブリッジに見立てた作品。ニューヨークの夜の街並みと荒れる波の上のゴースト・シップという現実と虚構が重ねられている。《北千住》は、1990年代に東京の北千住で暮らした体験をもとに、木造住居群とそこでの生活が複眼的な視点によって表現されている。店の台所の下に描かれた路地裏の突き当たりの扉は、かつて住んでいた住宅の玄関。居酒屋のボトルには昭和40年会メンバーの名前(会田誠・有馬純寿・小沢剛・ パルコキノシタ・松蔭浩之)が見られ、北千住が彼にとって、アーティストとしての基盤を築き、暮らしを営んだ場所であることが瑞々しい画面から伝わってく る 。《5つの巣》は、大岩の故郷ブラジルの熱帯雨林をモチーフにした大作。青々と茂る植物が画面全体を覆い、その中には、人間の存在を思わせるリビングルームやベッドルームがまるでミニチュアのように描き込まれている。ブラジルの太陽の光のもと育まれた鮮やかな緑色の雄大な自然と、人間のスケールが対比された作品である。《森》は、当館での個展のために制作され、縦約4メートル、横27メートルの壁面に、 約9日間を費やして描かれた。木々が乱立する森の中に、大岩が初期の頃から追求してきた光と闇の象徴として、ライトラビットとシャドウキャットが現れる。 |