photo: SAIKI Taku

オルガネラドローイング:アンモナイトを中心に反時計まわり渦中へ吸い込まれる

作家名(日)オル太
作家名(英)OLTA
制作年2013
素材・技法色鉛筆、ペン / 紙
サイズH25.7 × W18cm
著作権表示© OLTA
収蔵年2013
受入方法寄贈
解説井上徹:1986年神奈川県(日本)生まれ。
梅田豪介:1985年東京都(日本)生まれ。
川村和秀:1984年静岡県(日本)生まれ。
斉藤隆文:1986年千葉県(日本)生まれ。
長谷川義朗:1984年福井県(日本)生まれ。
メグ忍者:1988年千葉県生まれ。
Jang-Chi:1983年茨城県(日本)生まれ。
ともに東京及び東京近郊在住。

オル太は、多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻出身の7人で構成された表現集団(梅田は2016年に脱退)。2011年、第14回岡本太郎現代芸術賞・岡本太郎賞を受賞。土や廃材、FRPなど様々な素材を駆使して構成するインスタレーションに、音楽や映像等の要素を取り込みながら、創造行為ひいては人間の根源的な欲求や感覚について、自らの身体をパフォーマンスという形で投じ、問いかけてきた。彼らが成長の過程で直に触れてきた地域の風土や文化、感性に加え、サブカルチャーやマスメディアを通して醸成された記憶にインスピレーションを得ながら、未来と太古、宇宙と土着、テクノロジーとアナログなどの要素を自在に行き来する作品を生み出している。

当館での「内臓感覚― 遠クテ近イ生ノ声」展(2013年)の会期中、オル太は金沢に滞在し、自身の立体作品《オルガネラ》を設置した中庭でパフォーマンスを繰り広げ、作品世界を徐々に変容させていった。《オルガネラ(May 11, 2013 / June 9, 2013 / August 4, 2013)》は、そのパフォーマンスを撮影・編集した映像作品。メンバー7人がそれぞれ小さな細胞として、各々の動きを繰り返しながら、他の「細胞」の動きや周囲で鑑賞する観客、天候など、日々変化する環境の中でうごめきぶつかり合う様が、見る者の身体感覚をダイレクトに刺激する。《オルガネラドローイング》は、日々のパフォーマンスからオル太が感じたことを描いたもので、《オルガネラ》のコンセプト・ドローイングであるといえる。オル太は《オルガネラ》を通じて、身体内部に刻み込まれた生命の記憶に想いを馳せながら、人間の創造行為、ひいては根源的な欲求や感覚、生命観について、自らの身体を手掛かりに自由に問いかけている。

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