© HAYAMA Yuki
四神・白虎鉢
作家名(日) | 葉山有樹 |
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作家名(英) | HAYAMA Yuki |
制作年 | 2005 |
素材・技法 | 磁土 |
サイズ | H11.2 × φ46.3 cm |
著作権表示 | © HAYAMA Yuki |
収蔵年 | 2013(作品購入年月日:2013/03/25) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1961年佐賀県(日本)生まれ、同地在住。 葉山有樹は、中国に起源を持つ上絵付けの技法である五彩や染付によって作品を制作する。高い技術力を持つ工芸作家である。大皿や壺という形態を保つという点では古典的だが、その上に現代的なイメージで絵付けをする。作品は古典に題材をとった龍や四神、あるいは装飾文様などであり、これらは古くはペルシャ、中国からもたらされたものであるが、それをもとにしながら、葉山自身が作った物語と絡めて作品化する。伝統技法を使用した異色の作家で、工芸界では他に類を見ない独自の世界を作り出している孤高の作家である。 《龍孫黄帝図鉢》は、五彩による表現で、陶磁器の高度な技術を駆使して作られた作品である。葉山によれば、中国の陰陽五行説は紀元前3000年頃に遡ることができる世界把握の思想であり、その中心には黄色い肌を持つ皇帝が存在するという。五爪の龍は皇帝を表し一般の使用を禁じた。中国の元、明、清と続く官窯(ルビ:かんよう)の高度な陶磁器の技術と物語を踏襲しつつ、現代日本のマンガ的描写や葉山自身が書いた私的な物語をダブらせながら作り上げたのがこの作品である。続くも、中国の神話で天の4つの方角を司る神獣を描いたシリーズである。こちらは青い呉須一色で描かれている。呉須の青が深く、透明度があり、美しい。高い技術力である。気体の流れや四神の身体がマンガ的な誇張によって描かれている。古典技法をもとにした磁器の現代的な表現である。 |