photo: SAIKI Taku

落下

作家名(日)久世建二
作家名(英)KUZE Kenji
制作年1990
素材・技法
サイズインスタレーションサイズ可変 H13 × W37 × D33cm、H14 × W32 × D27cm、H20 × W32 × D31cm、H11 × W34 × D34cm、H8 × W40 × D39cm (5点組)
著作権表示© KUZE Kenji
収蔵年2001
受入方法購入
解説1945年福井県(日本)生まれ、石川県金沢市在住。

金沢美術工芸大学産業美術学科工業デザイン専攻卒業。窯元に育ち、高校時代よりろくろに親しむ。プロダクト・デザインとアート・ワークとしての陶表現総体について明確な理念を持ち、作家として素材である土と自己との関係の中に事象の本質を露わにする造形を追究する。第二次世界大戦後の現代陶芸の国際的潮流を示す「現代の陶芸:アメリカ・カナダ・メキシコと日本」(東京国立近代美術館、1971年)に若手の旗手として出品されるなど、1960年代より時代に鋭敏に反応しながら、純粋造形としての独自の陶表現の世界を確立してきた。主要なシリーズとして「パッケージ」「痕跡」「落下」を展開する。

《「パッケージ」シリーズより 金怪》は、最初期に開始した同シリーズの一作。このシリーズは、器物の否定に始まるオブジェとしての造形を久世独自の解釈で展開したともいえるきわめてコンセプチュアルな取り組みである。《「痕跡」シリーズより 97-09》は1990年代後半に始まる同シリーズを雄弁に物語る作品。土との深い関わりの集積の上に、きわめてストイックな形で、自己の身体的行為の軌跡を「痕跡」として定着させる。しっとりとしたニュアンスの黒に、金彩が施された行為の軌跡が鋭く強調される。《落下》は、タイトルが示す通り、粘土の塊を重力に任せて落下させて成形し、自然界と人為の問題を浮き彫りにする「落下」シリーズの作例である。器物性への批評、物性と身体性、自然と作為など、日本における陶表現の本質的な命題に照準を合わせる制作姿勢には、現代社会を鋭く観察する久世の批評精神が息づいている。

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