photo: SAIKI Taku
Trayectoria(軌道)
作家名(日) | 奥村浩之 |
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作家名(英) | OKUMURA Hiroyuki |
制作年 | 2000 |
素材・技法 | メキシコ産トラバーチン(台座:木) |
サイズ | H142 × W50 × D20cm |
著作権表示 | © OKUMURA Hiroyuki |
収蔵年 | 2001(作品購入年月日:2001/03/30) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1963年石川県金沢市(日本)生まれ、ハラパ(メキシコ)在住。 金沢美術工芸大学で彫刻を学んだ後、1989年よりメキシコに渡り、1990年からベラクルス州ハラパ市を中心に活動する。ハラパにはメソアメリカの古代文明の石像が数多く遺っており、奥村の作品には風化した古代遺跡から受けた影響も窺われる。古代社会において、石を彫り、形を象ることは共同体の表現であったが、奥村はベラクルス州の公共彫刻も手掛け、個と共同体と彫刻された立体との関係性についての課題を探求し続けている。 奥村は、抽象的な形をモチーフにメキシコ産の石を彫り、石の断片を緻密に再構成しながら、自然に風化したような質感を作品全体にもたらしている。《Historias(ストーリーズ)》では、記憶の片隅にあるような文明社会の物語とともに、ひとつひとつの立方体から階層を持つコミュニティ、繰り返される人の営みなどが想起させられる。無数の穴が開けられた立方体の積層は地域文化の位相を越えたひとつの記号のようにも映る。さらに石彫の痕跡を筆触のように辿ることで見る者に時間や記憶の連鎖を感じさせる。《Trayectoria(軌道)》や《Ollin(ムーブメント)》では、石塊に幾何学的な生き生きとした生命力が表れ、視覚的なリズムをもたらしている。 |