道端のマレーヴィチ
作家名(日) | チェン・ウェイ |
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作家名(英) | CHEN Wei |
制作年 | 2016 |
素材・技法 | LEDスクリーン、スチール |
サイズ | H16 × W202 × D16cm |
著作権表示 | © CHEN Wei |
収蔵年 | 2018(作品購入年月日:2018/03/19) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1980年浙江省(中国)生まれ、北京在住。 チェン・ウェイは中国の一人っ子政策、改革開放政策以後に生まれた「80後」世代を代表するアーティストのひとり。劇的な経済成長と空前の不動産投資ブームが作り出した中国社会の幻像と実態とのギャップを、主に写真というメディアを用いて写し出し、社会に対する個人の視点の在り処や、世界と個人との関係を客観的かつ鋭敏に問い直している。 彼の一連の写真作品に見られる、映画のワンシーンのようなひと気のない室内は、欲望を刺激する経済至上主義によって成り立つ巨大な都市空間が内包する空虚さや危うさを、精巧なセットと緻密なシーンの演出によって静かに暴き出している。こうして紡ぎ出される架空の物語は現代社会への批評性を内包しつつ、同時に、写真術が抱えてきた真実性や客観性への信頼に対して揺さぶりをかけ、我々のイメージの受容について鋭い問いを投げかけている。一方、街の片隅に打ち捨てられたLED掲示板から着想されたインスタレーションでは、明滅を繰り返すLEDの光が音楽的ともいえる変則的なリズムを奏でながら展示空間へと洩れ広がっていく。直裁に身体感覚に訴えるこれらの作品には、実験音楽とパフォーマンスに活動の基点をもつアーティストならではの身体性の発露が見られ、かつ彼の写真表現の手法とも緊密な関係を有するものとなっている。 |