photo: KIOKU Keizo

革命の青写真

作家名(日)チウ・ジージエ
作家名(英)QIU Zhijie
制作年2008
素材・技法リトグラフ、STPI 製手漉き紙、スクリーンプリント、アクリルシート
サイズH128 × W102.5cm
著作権表示© QIU Zhijie
収蔵年2017(作品購入年月日:2017/03/31)
解説1969年福建省(中国)生まれ、北京在住。

チウ・ジージエは、1990年代の半ば以降、中国のコンセプチュアル・アート、パフォーマンス・アートにおいて重要な役割を果たしてきている。P.S.1(ニューヨーク)、サンフランシスコ近代美術館、ICAロンドンなどのグループ展に参加。第25回サンパウロ・ビエンナーレにて国際的な評価を得た。キュレーションや雑誌編集など、メディアを介した発信にも注力。毛沢東時代に生まれ、鄧小平時代に青春期を過ごした世代の作家として、文化大革命を越え、経済開放による発展とその反動ともいえる近代化の歪みに揺れる自国において、実社会にテーマを得た作品を発表している。

所蔵作品の5点は、いずれも長江に架かる南京長江大橋をテーマにした「南京長江大橋プロジェクト」シリーズからの作品群である。同橋は、中国国内では近代化を急速に進めた毛沢東時代を象徴する重要な公共建築物であるが、性急で行き過ぎた市場主義の歪みと、農村と都市の戸籍の違いによる格差に起因する投身自殺があとを絶たない現実も象徴している。《マダガスカルの首都はどこだ?》は 、チウが自殺防止のボランティア活動に参加し、自殺志願者に何も関係ないような質問を投げかけて思いとどまらせたという、ソーシャル・プラクティス(社会的実践)をもとにした作品。版画やコラージュといった古くからの手法によっているが、その内容は現実社会においてアートは役立つものなのかどうかについての言及でもある。荘子の夢を描いた《荘子の精神安定剤》、南京長江大橋にある彫刻をもとにした《革命の青写真》、革命時代を想起させる《暗がりの伝道者》、南京市郊外にある明時代の巨大な記念碑を題材にした《 龍の誕生を待つ首都》はいずれもリトグラフで、細部に至る豊かな表現は技法への理解が深いことも窺わせる。

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