photo: FUKUNAGA Kazuo

儲キティクーヨー、手紙ヤアトカラ、銭カラドサチドー2008

作家名(日)照屋勇賢
作家名(英)TERUYA Yuken
制作年2008
素材・技法DVD、段ボール
サイズサイズ可変
著作権表示© yuken teruya
収蔵年2009(作品購入年月日:2009/07/15)
受入方法購入
解説1973年沖縄県(日本)生まれ、ニューヨーク(米国)、ベルリン(ドイツ)在住。

1996年多摩美術大学油絵科を卒業後、1999年メリーランド・インスティテュート・カレッジ・オブ・アートを経て、2001年スクール・オブ・ビジュアル・アーツMFAプログラムを修了。歴史やアイデンティティといった問題意識を独自の視点で軽やかに表現する。特に生まれた地、沖縄の複雑な歴史を振り返り、物事の事情や事象を一面でのみ捉えることはできないことに、どのように対峙すべきかという批評性が表現に深く刻まれている。

《告知― 森:アスター・プレイス、NYC》は、グローバル化の象徴ともいえるファーストフード店で、日々大量に消費される紙袋のために切り倒された木々へのオマージュとして作られた。日用品や身近な物を用いて現代社会の問題を鮮やかな洞察力によって表現しているのは段ボールと映像を組み合わせた《儲キティクーヨー、手紙ヤアトカラ、銭(ルビ:ジン)カラドサチドー》にも共通するところである。《自分にできることをする:声(ニューヨークタイムズ2011年3月14日)》は、2011年3月11日に起きた東日本大震災を受けて、当時を知らせるN.Y.タイムズの1面に芽を刻み立ち上げた作品。海外メディアによる災害情報の扱い方は、海外に暮らす照屋自身が日本を外から眺める視線に重なるものがある。出生地の歴史に言及した琉球着《遥か遠くからの未来より》は、戦争によって途絶えた職人の手仕事を借りて民族のアイデンティティを表し、抵抗のためではなく平和のために行進する人々の姿を描くことによって歴史を記憶に長く留めることを試みた重要な作品である。

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