photo: KIOKU Keizo

金沢七不思議

作家名(日)小沢剛
作家名(英)OZAWA Tsuyoshi
制作年2008
素材・技法和紙、木、電球、蝋、墨、FRP、羊毛、綿、セラミック
サイズサイズ可変
著作権表示© OZAWA Tsuyoshi
courtesy: Ota Fine Arts, Tokyo
収蔵年2009
受入方法購入
解説1965年東京都(日本)生まれ、埼玉県在住。

主流と考えられている歴史や社会的制度を批評しながら、自分なりに再解釈して表現に繋げている。作家が訪れた場所の風景を手描きした地蔵とともに写真に収める《地蔵建立》(1988年-)や木製の牛乳箱を小さなギャラリーに見立て、中に作品を展示する《なすび画廊》(1993年-)など、世界各地を移動しながら、継続的にプロジェクトを行っている。きわめて個人的な内的世界を表現するのが芸術であるという考えに挑み、他人に相談しながら作品を作るという《相談芸術大学》(1995年-)では、価値観も出自も文化的背景も異なる人々を等価に繋げる場を作り出した。

小沢剛がガイドブックやインターネットで探した金沢の観光名所と、人づてに聞いた金沢の不思議を探して歩き、その中から7つの不思議― 芋掘り藤五郎、鏡石、ハントンライス、弥七の豆殻太鼓、七つ橋巡り、飴買い幽霊、天狗伝説― を選び、《金沢七不思議》として作品にした。小沢の言う不思議とは「怪しさ」や「ありえなさ」というものより、金沢の街に暮らす人々に口伝えに語り継がれている、「知っておくべきもの」とか「見ておくべきもの」の意である。また、伝統として引き継がれているねぶたや博多人形といった、いわゆるハイ・アートと一線を画して語られる手仕事の手法を借り、何が美術なのかという、近代美術史以降の再解釈を見る者に投げかけている。

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