© Hiroshi Sugimoto, courtesy: Gallery Koyanagi, Tokyo

日本海 礼文島

作家名(日)杉本博司
作家名(英)SUGIMOTO Hiroshi
制作年1996
素材・技法ゼラチン・シルバー・プリント
サイズH119.4 × W149.2cm
著作権表示© Hiroshi Sugimoto
courtesy: Gallery Koyanagi, Tokyo
収蔵年2010(作品購入年月日:2010/03/16)
受入方法購入
解説1948年東京都(日本)生まれ、東京都、ニューヨーク(米国)在住。

1970年に渡米し、ロサンゼルスのアート・センター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学ぶ。1974年よりニューヨークに移り、本格的に写真作品の制作を開始する。「劇場」「海景」などに代表される写真作品は、明確なコンセプトと卓越した技術で高い評価を確立している。2000年、ハッセルブラッド国際写真賞受賞。2003年からは、歴史をテーマとし、杉本の自作と収集品によって構成される「歴史の歴史」という表現が行われている。精力的に新作発表を続けながら2005年より初の回顧展が日本を皮切りに米国、ヨーロッパを巡回した。

博物館のジオラマを撮影した「ジオラマ」シリーズ、長時間露光によって映画館を撮影した「劇場」シリーズ、世界中の海を撮影した「海景」シリーズなどに代表される写真作品には、杉本独自の時間概念や空間認識が表されている。大判カメラによって撮影された「海景」シリーズは、どの作品もモノクロで、水平線が画面の中央にくるように撮影されているため、海という太古からの存在そのものが相対化されている。同シリーズの《日本海 礼文島》においても、海が持つ固有の時間や空間が抽象化され、独特の空気感が生み出されている。近年、杉本は「ライトニング・フィールズ」シリーズなど新たな表現、写真の可能性に積極的に取り組んでいるが、「海景」は杉本の代表作として捉えられる重要な作例である。

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