photo: FUKUNAGA Kazuo
パルス・ルーム
作家名(日) | ラファエル・ロサノ=ヘメル |
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作家名(英) | Rafael LOZANO-HEMMER |
制作年 | 2006 |
素材・技法 | 白熱電球、電圧調整器、心拍センサー、コンピューター、金属製の彫刻 |
サイズ | サイズ可変 |
著作権表示 | © Rafael LOZANO-HEMMER |
収蔵年 | 2009(作品購入年月日:2009/07/15) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1967年メキシコシティ(メキシコ)生まれ、モントリオール(カナダ)、マドリード(スペイン)在住。 電子テクノロジーや体の動きが直接作用するインターフェイスを用いて、一時的な場、時間、人の関係性に焦点を当て、建築物や場と実際に関係を結ぶような大規模でインタラクティブなインスタレーションを展開している。テクノロジーと歴史の共存、移動の概念が色濃く反映されたプロジェクトは、都市空間に潜在する連鎖の重要性を浮き彫りにし、また、新たな関係性の構築を探求している。 頭上に規則正しく配列され、空間を覆う約300灯の白熱電球の大群。300ワットの大きな電球はそれぞれ異なる明滅のリズムで空間を灯す。《パルス・ルーム》は心拍が電球の明滅のリズムに変換される作品である。空間内に設置されたスタンドのグリップを握ると心拍のリズムをセンサーが感知し、目の前の電球の明滅のリズムへと変換する。手を離すとそのリズムは頭上の電球へと移る。ひとりひとりの心拍リズムが記憶される度にその記録は次々に隣の電球へと移動していく。心臓の鼓動という生の証が、触れるという直接的行為により明滅として表現されるのだ。ラファエル・ロサノ=ヘメルが本作品について「memento mori(メメント・モリ)」と喩えるように、宙に浮く灯火は生命力の集合体として示される一方で、存在のはかなさを想起させる。耳を澄ますと聞こえてくる高音の明滅音は空間にざわめき、異なるリズムの集積は複雑かつ無作為で常に変化する音楽を奏でる。 |