photo: SUEMASA Mareo
Inner side - Outer side
作家名(日) | 田中信行 |
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作家名(英) | TANAKA Nobuyuki |
制作年 | 2005 |
素材・技法 | 漆、麻布(乾漆) |
サイズ | H220 × W158 × D85cm |
著作権表示 | © TANAKA Nobuyuki |
収蔵年 | 2011(作品購入年月日:2011/03/15) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1959年東京都(日本)生まれ、石川県金沢市在住。 東京藝術大学及び同大学院で漆を学ぶ。田中信行は、漆の伝統的な乾漆技法を用いて新しい現代表現を展開している。田中は器物の塗膜であった素材の特徴を生かしながら、加飾から解き放たれた「漆」そのものが空間の中で自律する物体として立ち現れる状況を創出する。 田中は、漆素材が持つ独特な湿り気のある質感を操り、視覚分野から触覚的な知覚を刺激するような有機的な形を造る作家である。うごめく臓器のように感じられる作品の表皮は、世界と私たち自身を分け隔てる境界でありながら、自分自身が内包される世界と表裏一体の魂の器であるということに気づかされる。《触生の記憶》シリーズでは、凹んだ中心部に誰もが引き込まれるような感覚になる、朱漆の皮膜の質感が特徴的である。また、《Inner side – Outer side》は、高度な技術により実現された、身体が包み込まれるほどの大きな造形物に圧倒されると同時に、胎内への回帰を想起させる。 |