photo: KIOKU Keizo

What's yours is mine. What's mine is mine.

作家名(日)横尾忠則
作家名(英)YOKOO Tadanori
制作年2009
素材・技法油彩 / カンヴァス
サイズH194 × W194cm
著作権表示© YOKOO Tadanori
収蔵年2011(作品購入年月日:2011/03/15)
受入方法購入
解説1936年兵庫県(日本)生まれ、東京都在住。

グラフィック・デザイナーとして、神戸新聞社及び日本デザインセンターに勤務した後、1964年に独立。劇団状況劇場のポスター等で脚光を浴び、1960年代から1970年代には、日本の若者文化を象徴する存在として多様なメディアで活躍した。1981年、ニューヨーク近代美術館にてピカソの絵画に影響を受け、画家への転向を発表。受容したあらゆる物事を独自に変換して創作活動に昇華させる手法で、横尾は自身を巡るあらゆる状況を作品化していく。その作品のみならず、作家としての在りようが、幅広い層に影響を与えている。

当館主催の横尾忠則の個展「未完の横尾忠則―君のものは僕のもの、僕のものは僕のもの」(2009年)に先がけ、当館にて公開制作された作品の1点である。水流に飲み込まれそうな2人の人物が勢いのある筆致で描かれ、水面には反転した文字が静かに浮かんでいる。当時、文字を主体としたシリーズに取り掛かっていた横尾は、当館に常設されているレアンドロ・エルリッヒの作品《スイミング・プール》にインスピレーションを受け、これと融合させた。《スイミング・プール》の上部から撮影した写真と、展覧会のサブタイトル「What’s yours is mine. What’s mine is mine」の鏡文字を素材に、観客が見守る中、僅か数時間で仕上げられた本作は、既存のイメージの借用や合成といった横尾絵画の特徴を備えつつ、公開制作ならではの緊張感と躍動感を伝えている。

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