photo: SUEMASA Mareo

[But-a-I]のための模型

作家名(日)日比野克彦
作家名(英)HIBINO Katsuhiko
制作年2008
素材・技法バルサ材、合板、スタイロフォーム
サイズH36 × W100 × D105cm
著作権表示© HIBINO Katsuhiko
収蔵年2009
受入方法寄贈
解説1958年岐阜県(日本)生まれ、東京都在住。

日比野克彦は、1980年代、段ボールを素材とする作品で注目を集め、以来、デザイン、舞台美術、パフォーマンスなど、ジャンルを横断した活動で時代を切り拓いてきた。1990年代よりワークショップを数多く行い、この経験は、自身の表現活動に大きな影響を与えることとなった。「他者」との出会いを通して「自己」に向き合う経験は、「ホーム→アンド←アウェー」方式と名付けられ、現在の活動の核となっている。

2007年、当館主催の「日比野克彦アートプロジェクト『ホーム→アンド←アウェー』方式」において、当館の建物を約2000株の朝顔が覆った。人と人、地域と地域を繋ぐ本プロジェクトの象徴となったこの《明後日朝顔プロジェクト21》は、2003年、新潟県において、日比野が地元の人々と交流する手段として始めた朝顔の育成を発端とし、その種は全国で受け継がれている。《明後日朝顔プロジェクト21》は、建築とのコラボレーションとなるインスタレーション作品であり、また、市民と作り上げるプロジェクト型作品でもある。《明後日の種》は、「明後日朝顔」から収穫した99粒の種のプロフィールであり、《「種は船」のための模型》は、「種」を時間と空間を旅することができる「船」と見立てた作品《種は船》の原型である。これらはいずれも「ホーム→アンド←アウェー」方式の母体として日比野の表現活動の核となっている。また、《[But-a-I]のための模型》は、「ホーム→アンド←アウェー」方式2年目における、野田秀樹とのコラボレーションに際し、その舞台として日比野が提案したものである。展示室に出現した2000本以上のヒノキから成る舞台は、その後、三重や東京で再構築され、新たな日比野の活動の舞台となった。

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