photo: SUEMASA Mareo
work 1998-2
作家名(日) | 山村慎哉 |
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作家名(英) | YAMAMURA Shinya |
制作年 | 1998 |
素材・技法 | 漆、卵殻、真鍮線 / 木 |
サイズ | H12.3 × W5.9 × D2cm |
著作権表示 | © YAMAMURA Shinya |
収蔵年 | 2003(作品購入年月日:2003/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1960年東京都(日本)生まれ、石川県金沢市在住。 松田権六の白鷺を卵殻技法で表現した作品に感銘を受け、漆を志す。金沢美術工芸大学・同大学院で漆を学び、在学中よりグループ展に多数参加。大学院修了後は多くの国際展にも参加し、作品の評価が高まる。山村の作品の特徴は、片手にのるほど小さな形の中に驚くべき多彩な表情を実現すること、漆という変幻自在な素材の可能性を自らの手で細やかにそして大胆に引き出すこと、そして抽象性の中に様々な地域・時代の文化ルーツが融合されていることである。 「work」シリーズは、漆の様々な技法(蒔絵、平文(ルビ:ひょうもん)、卵殻、螺鈿など)を自在に応用して作り上げた作品群である。どの作品も手のひらにのるほど小さいが、その小さな形態ひとつひとつの中には、表情豊かなミクロコスモスが凝縮されている。朱や黒漆の落ち着いた色合いやつやを見せながら、塗装としての漆の表面美を表す作品もあれば、卵殻や夜光貝で表面を覆うなど、接着剤としての漆を用いつつ、様々な素材の表情を引き出す作品もある。真鍮や木片、鹿の毛などの素材を組み合わせ、見る者の感覚を刺激し、想像を自由に膨らませる。それだけでは形を保ち得ない漆が多様な素材と結びつく中、その姿・性質・印象の無限の可能性を示唆している。《卵殻塔形重香合》《霜月彩漆山景香合》《渦巻文銀犀皮四方棗》《菊文金蒔絵変香合》は、近年制作の中心となっている蓋物であるが、「work」シリーズ同様に様々な加飾技法が実用的な器物において展開されている。 |