photo: SUEMASA Mareo

ニュータイプ 2005ーブルー 

作家名(日)北川宏人
作家名(英)KITAGAWA Hiroto
制作年2005
素材・技法テラコッタ、アクリル彩色
サイズH170×W42×D30cm
著作権表示© KITAGAWA Hiroto
収蔵年2006
受入方法購入
解説1967年滋賀県(日本)生まれ、東京都在住。

金沢美術工芸大学彫刻科を1989年に卒業した北川宏人は、その当時、日本で盛んであったモニュメンタルな野外彫刻には興味が持てず、常に自身の関心の中心にあった具象彫刻の流れが息づくイタリアへ留学した。イタリアで出会ったテラコッタの古典的彫刻技法に魅了された北川はこれを習得し、日本のアニメーションのキャラクターを彷彿とさせるシリーズ「ニュータイプ」を発表。2005年に帰国後は、さらに「ポスト・ニュータイプ」シリーズを展開。一貫して土肌の風合いを生かしてアクリル絵具で彩色する手法により、独特の人間像の表現を開拓している。

北川宏人は、都会の雑踏で出会うごく普通の若者たちの姿やさりげない表情の中に、新しい生き物としての可能性を見出し、その姿態を粘土で描き出す。進化の途上にある現代人の浮遊するアイデンティティが宿る肉体として、最も土に近い低火度の焼物であるテラコッタを北川は選んだ。北川は土のテクスチャーを生かすべく、焼成後にアクリル絵具で彩色する。テラコッタの表面は水性のアクリル絵具をよく吸い込むため、表面が絵具の塗膜に覆われず、土肌の表情がそのまま保たれている。《ニュータイプ2003― ブラック》は、北川のイタリア時代の代表作である。「ニュータイプ2005」のシリーズは、イタリアでの14年間の制作活動を経て2005年に帰国した北川が、最初に手掛けた等身大の作品群であると同時に同シリーズのひとつの帰結となった。身長約170センチメートルの人間像は、服の色や身なりの特徴によって、それぞれホワイト、ワンピース、グリーン、ブルーと名付けられている。一見したところ無表情に見えるが、凛と自立する像にはいずれも不思議な懐かしさが漂う。

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