© Sarah CIRACÌ

2012

作家名(日)サラ・チラチ
作家名(英)Sarah CIRACÌ
制作年2003-2004
素材・技法DVD
サイズ約13分
著作権表示© Sarah CIRACÌ
収蔵年2006(作品購入年月日:2006/03/31)
受入方法購入
解説1972年グロッタリエ(イタリア)生まれ、ミラノ在住。

ボローニャ大学卒業後、1990年代後半より作家活動を開始。SF的な独自の世界観に基づき写真やヴィデオ、インスタレーションなどを手掛ける。美術館の建物などが宇宙船のように空へ飛び立つ様を描いた映像作品や、マルセル・デュシャンを宇宙から来たエイリアンと仮定し、《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(通称《大ガラス》)を再解釈した映像作品など、日常と非日常の間を自在に行き来する作品を手掛ける。2008年には青森で滞在制作を行い、壁に描いた人間の脳に紫外線灯を当てることで暗闇の中で僅かに浮かび上がらせ、我々の知覚の限界を超えた世界の存在をテーマとするインスタレーションを制作した。

写真、ヴィデオ、インスタレーションなど、様々なメディアを用いるチラチが描く世界は、独特の未来的な世界観に溢れている。《2012》は、当館の開館記念展に合わせて制作された映像作品である。本作品では、地球が滅亡に瀕する2012年に、当館を含めた宇宙船的フォルムを持つ世界各地の建築物によって人類が救われるというストーリーが、ひとりの目撃者の目を通して語られる。特徴ある建築物群を遠隔操作し、飛ばしてしまうのは誰であり、そしてそれらはどこへ向かうのだろうか。本作品には、人間や宇宙の神秘や我々の未来といった題材を、形而上学的・詩的に膨らませ、視覚化してみせるチラチの方法論がユニークに表現されている。

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