photo: SAIKI Taku

アット・ホーム・ドット

作家名(日)ジャナン・ダグデレン
作家名(英)Canan DAGDELEN
制作年2004
素材・技法磁器、ワイヤー
サイズH200×W200×D200cm
著作権表示© Canan DAGDELEN
収蔵年2006
受入方法購入
解説1960年イスタンブール(トルコ)生まれ、ウィーン(オーストリア)在住。

20歳でウィーンに渡り、今でも同地で暮らすダグデレンは、「故郷」や「家」をテーマとし、軽やかでありながら強いメッセージを発する作品を制作する。イスラム圏のブロック建築や宗教建築、美術やカリグラフィーなど、自身の出生地域の文化ルーツへの参照をもとに、しなやかな感性で作られた造形が特徴的である。国境、民族、文化などに関する人間の帰属やアイデンティティの観点が、作品において批評的に提示されている。

546個の磁器の球体から構成される《アット・ホーム・ドット》は、ドーム付きの家が逆さまに吊り下げられた形をしている。作家の出身国トルコの建築を抽象化したもので、ここでは「家」全般の象徴として表された。ドットという単位に解体され宙に浮いた「家」は、自由と同時に不安や脆弱さを孕んでいるかのようだ。頭上に緑の絨毯のように磁器の球が浮かぶのは《ボトム・ドット》である。我々を足下で支えていたはずの「地」(ボトム)が、視点を変えることで、不安定ではあるが軽やかな次元へと転換されている。ドーム型の家の姿をした彫刻《ホームジャーニー》は、横向きに倒れた形で壁面に展示される。他の作品と同様に、現代社会における「家」の概念の不安定さを表している。写真作品《ホームライク II》で作家が捉えたのは、ショッピング袋をいくつも提げて通りを歩く移民女性の後ろ姿だと思われる。個人的な感覚や経験を出発点としながらも、ダグデレンは、現代社会において人が「住む」ことの多様な在り方や、「家」「共同体」についての柔軟な解釈を我々に問いかけている。

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