photo: SAIKI Taku
Wax and Wane
作家名(日) | 塚田美登里 |
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作家名(英) | TSUKADA Midori |
制作年 | 2003 |
素材・技法 | ガラス、銅、銀 |
サイズ | H9 × W60 × D54cm |
著作権表示 | © TSUKADA Midori |
収蔵年 | 2005(作品購入年月日:2005/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1972年岐阜県(日本)生まれ、富山県在住。 国立高岡短期大学で鋳金を学んだ後、能登島ガラス工房、アメリカのピルチャック・グラス・スクール、富山ガラス造形研究所、金沢卯辰山工芸工房などでガラスを学んだ。塚田はキャストやブロー、カットなどガラスの技法を組み合わせながら、自然現象の運動性や細胞の連続性を想起させる作品を制作する。近年では、ガラスに金属を加える手法により、異素材同士がぶつかり合い融合する生成の過程に着目した造形を手掛けている。 「Colony」とは細菌や培養細胞などの集まりを意味するが、塚田の《Colony》では、細胞が寄り添いひしめき合いながら、ひとつの塊となって動き出す瞬間が形に留められた。作家は石膏で作った型に、棒状のガラスに銅箔を巻き付けたパーツと透明なガラスとを並べ入れ、溶解。加熱により、箔に囲まれたガラスが五角形の形で互いに繋がり、内から外へと溢れ出んばかりの効果を生んでいる。青く見えるのは熱に反応して変化した銅箔部分である。一方、「月の満ち欠け」を意味するタイトルを持つ作品《Wax and Wane》には、青く溶けた銅が何本もの筋となって走り、内部の運動の痕跡を留めている。色彩を表現するのに色ガラスを用いず、溶解反応した後の色を予測しながら金属をガラスと組み合わせ、偶然性も取り込んで造形を手掛けるところに塚田の新鮮な感性が生かされている。 |