photo: Gerry Johansson, courtesy: White Cube
縮尺(1/16インチ=1フィート)
作家名(日) | ルナ・イスラム |
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作家名(英) | Runa ISLAM |
制作年 | 2003 |
素材・技法 | DVD2点、スクリーン2台 |
サイズ | 16分51秒 |
著作権表示 | © Runa ISLAM |
収蔵年 | 2005(作品購入年月日:2005/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1970年ダッカ(バングラディシュ)生まれ、ロンドン(英国)在住。 1990年代中頃よりロンドンにて作品を発表後、1997年、アムステルダムのライクス・アカデミーにて1年間のレジデンス・プログラムに参加。2004年、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて哲学研究修士課程を修了。ルナ・イスラムは、アイディア、主題、形式における、概念あるいは知覚や認識を変容させるような影響力に常に関心を置き、初期の映像やインスタレーションでは実験映画、前衛映画を参照し、映画的語彙を自身の方法論へと発展させた。イメージ、形式、手法を分析、検証し、真実とフィクション、「見る」と「見られる」との関係、物語の解釈を混乱させながら、独自の観点で捉えた表現を構築している。 映画『狙撃者』(英国、1971年)の一場面で使われた、イギリス北東部のゲーツヘッドにある立体駐車場を舞台に制作された2画面の映像インスタレーション。建設時構想されたが実現されなかったレストランを営業中と設定、2人の若いウェイターと2人の老紳士の客を配す。閑散とした立体駐車場には映画に登場したものと同種の車1台が停車している。食べ物の注文すら起こらず、不穏な空気がしばらく漂うが、突如カメラが180度振られ、裏側の荒廃した現場が露わになる。この支離滅裂な瞬間から役が入れ替わり、実体とセット、建築とその模型がアップテンポな音楽とともに交錯し始める。役者のまなざしや仕草、カメラワーク、画面の切り替え、照明、音楽等、サスペンス映画の語彙を用いながら空想と現実の間を飛躍する様が軽やかに描かれている。スクリーンが前後に設置されるため、見る者は全てを把握することができないまま、錯綜する世界を彷徨うことになる。 |