photo: SUEMASA Mareo

崩れた顔

作家名(日)フェデリコ・エレロ
作家名(英)Federico HERRERO
制作年2004
素材・技法ミクスト・メディア / カンヴァス
サイズH46 × W38cm(2枚)
著作権表示© Federico HERRERO
収蔵年2005(作品購入年月日:2005/03/31)
受入方法購入
解説1976年サン・ホセ(コスタリカ)生まれ、同地在住。

迷彩服の模様のような色面の上に、マジックインキやスプレーなど多様な素材を用いて様々な図柄を描く作品を制作している。支持体は必ずしもカンヴァスではなく、壁や床、またバスなど公共の交通機関のボディにも描いている。展開される図像は、作家を取り囲む人間像、日常の中で起きる出来事、瞬間的に浮かび上がる心象などから創造され、奥行き感覚が希薄な画面に集約される。

《クリメント氏の葬送の様子》では、エレロが創造したコミカルで奇妙な動物や半人半獣の像が画面中央に描かれ、それらを取り囲むように多様な色彩が重なり、その間には、したたるように茶色の絵具が施されている。一方で、多様な形の色彩のマッスと小動物のようなドローイングが並列的に描かれている《ペルマの仮面》では、水色の色面が画面のほとんどを覆い、残された部分との対比が強調されている。《崩れた顔》は、2004年、作家が東京滞在中に制作した作品である。作品に描かれる見たこともない生きもののようなキャラクターは、日本で遭遇した人々の表情に触発されて創造されたものである。これらの作品では、個人的な記憶や心象が、明と暗、重厚と軽快といったコントラストの中に描かれている。《サイコトロピカル・ランドスケープ》は、当館における長期プロジェクト型展覧会「Aloha Amigo! フェデリコ・エレロ×関口和之」(2012–2013年)のために制作された。火山やコロシアムをイメージした階段状のオブジェには色が溢れ、人が集い、音楽や会話が生まれる。コミュニケーションの舞台となる大型作品である。

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