photo: SAIKI Taku
color of river
作家名(日) | 丸山直文 |
---|---|
作家名(英) | MARUYAMA Naofumi |
制作年 | 2003 |
素材・技法 | アクリル / 綿布 |
サイズ | H113.5 × W340cm(2点) |
著作権表示 | © MARUYAMA Naofumi |
収蔵年 | 2005(作品購入年月日:2005/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1964年新潟県(日本)生まれ、東京都在住。 文化服装学院、セツ・モードセミナーを経てBゼミスクール終了。1990年代、丸山直文は、細胞や植物の組織を拡大したような抽象的な絵画作品で注目を集めた。以後、抽象から人物や風景等の具象へと描く対象は変化を続けているが、制作方法は一貫しており、下地処理の施されていない素地のカンヴァスに絵具を滲み込ませるステイニング技法を用いている。描いた瞬間に描いたものが滲んで消えていく、作家の意思の外にある力と共存する画面には、描くという行為に向き合う作家の真摯な姿勢が現れている。 2003年の個展「時の温度 大きな水」に際して出品した作品。ステイニングによる滲んだ画面と鮮やかな色彩が、水面上のイメージ世界をより幻想的に見せ、どこかで見たようでいてどこでもない光景を作り出している。また、滲み方が異なる同じモチーフを上下に反復させた構図は、一見鏡像のようだが鏡像ではなく、実像と虚像の境界を曖昧にさせ、見る者に時間と空間の広がりや移ろいを感じさせる。絵具の滲みという不確定要素を受け入れ、描き直しが難しい制作方法にもかかわらず、迷いのない伸びやかな筆の線は、数多くのドローイングに支えられている。 |