© JUN NGUYEN-HATSUSHIBA, courtesy: Mizuma Art Gallery, Tokyo / the artist  Commissioned and produced by the MATRIX Program at the UC Berkeley Art Museum and Pacific Film Archive, Berkeley, CA with assistance from The New Museum of Contemporary Art, New York.

ハッピー・ニュー・イヤー:メモリアル・プロジェクト ヴェトナムII

作家名(日)ジュン・グエン=ハツシバ
作家名(英)Jun NGUYEN-HATSUSHIBA
制作年2003
素材・技法シングル・チャンネル・デジタル・ヴィデオ
サイズ15分
著作権表示© JUN NGUYEN-HATSUSHIBA
courtesy: Mizuma Art Gallery, Tokyo / the artist 
Commissioned and produced by the MATRIX Program at the UC Berkeley Art Museum and Pacific Film Archive, Berkeley, CA with assistance from The New Museum of Contemporary Art, New York.
収蔵年2003
受入方法購入
解説1968年東京都(日本)生まれ、ヒューストン(米国)、ホーチミン(ヴェトナム)在住。

日本人の母とヴェトナム人の父とともに、ヴェトナム戦争末期の1974年から1年間ヴェトナムに移住後、日本へ帰国。その後、家族で渡米し美術大学を卒業、1997年にヴェトナムに活動拠点を移す。自身を取り巻く環境を強く意識し、米、蚊帳、豆炭、シクロなどアジアの食材や身近な物を使ったインスタレーションや映像を制作。ヴェトナム戦争後、変遷する政治・経済の狭間に置かれた個人の生活、彼らの葛藤や苦悩、希望、生へのエネルギーなどが複雑に織り込まれた世界を表現する。

ジュン・グエン=ハツシバは、命を失った者、祖国を逃れようとした者、国に残り犠牲となった者など難民への追悼をはじめ、変遷する政治・経済の狭間に置かれた個人の生活や葛藤を主なテーマとする「メモリアル・プロジェクト」を継続している。《メモリアル・プロジェクト ナ・トラン、ヴェトナム:複雑さへ―勇気ある者、好奇心のある者、そして臆病者のために》はその最初の映像作品。海底で若者たちが2人1組になって、水圧と水流の中、苦しみながらもシクロを漕ぎ進む姿は、生き抜こうと模索する人間の葛藤を暗示する。《ハッピー・ニュー・イヤー:メモリアル・プロジェクト ヴェトナムⅡ》は、ベトナム戦争において、1968年の旧正月から展開されたテト攻勢に由来する。海中を龍の舞いが進む。その傍らには丸いカゴ型の抽選器があり、男が回す度に玉が出て、赤や黄色の煙を発しながら海上へとはかなく散っていく。ドラムや鐘が刻む力強い音楽と色鮮やかな祝祭的空間は、戦後のヴェトナムの人々の複雑な感情や困窮した状況を鮮烈に身体感覚に伝える。

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