photo: SAIKI Taku

休息

作家名(日)扇田克也
作家名(英)OHGITA Katsuya
制作年1996
素材・技法ガラス、銀箔、コールド・キャスト、研磨
サイズH15.5 × W38 × D17cm
著作権表示© OHGITA Katsuya
収蔵年2000(作品購入年月日:2000/04/01)
受入方法購入
解説1957年大阪府(日本)生まれ、石川県在住。

金沢美術工芸大学で鋳金を、東京ガラス工芸研究所でガラスを学ぶ。石膏で取った型にガラスを詰めて焼成、成形するキャスト技法で制作を行う。サンドブラストや型内に仕込んだ銀箔、色ガラスのパウダーなどの効果により、作品表面には繊細かつ複雑なテクスチャーが生み出される。作品は、家やシンプルな立方体、器の形状のものが多く、余分なものが削ぎ落とされた後に残った存在の核ともいうべき姿を呈している。ガラス内部に滞留する光が作品の重要な構成要素となっていることも注目すべき点である。

石膏型にガラスを詰め、電気炉で焼成・成型する技法で作られた、シンプルな台形のフォルムを持つ作品。上面にはあらかじめ石膏型の内側に貼っておいた銀箔が貼り付き、複雑な表情に仕上がった。透明で厚みのあるガラスの塊と、白く半透明な表面とを併せ持つ作品の内側には、ぼんやりとした柔らかい光の滞留が生まれている。光や空気感など作品を取り囲む環境へ向けられた作家の目や手によって、鋭利、繊細といった、通常ガラスが我々に与えるイメージに反して、身体的な暖かみを感じさせる作品が創出された。

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