★資料登録番号26IDM-Hy-5
収蔵施設名柳之御所資料館
公開解説この箸はスギ材を加工して作った白木の箸です。井戸跡のような深い穴から、「かわらけ」や折敷(おしき)・杓子(しゃくし)とともに出土したことから、儀礼や宴会の際に用いられた箸であると推測できます。箸が出土する事例は少ないのですが、古代の役所跡等から、耳皿と呼ばれる耳の形に似た土器が出土することがあります。これは箸置きと考えられており、陸奥国北部でも、少なくとも9世紀初め頃から箸を用いていたことが推測されます。箸は、7世紀には中国から伝来したもので、聖徳太子が朝廷の儀礼として「箸食」制度を採用したのが最初です。8世紀になると、これまでの「手食」から「箸食」が少しずつ一般化します。箸は神と人との結合手段であり、神の依代(よりしろ)として、箸を祭器として崇めていたようです。現在でも、節供や祭日に使用する箸は、平常のものとは別に、特別に清い霊木を伐ってきて新たに作る風習が各地に残されています。

PageTop