儀式用の杖

資料名(ヨミ)ギシキヨウノツエ
遺跡五所四反田遺跡
時代・時期古墳時代
解説 木で作られた儀式用の杖です。壺のようなふくらみが彫り出され、続く先端部が樹皮等を挟み込めるように加工されています。長い方は素木(しらき)ですが、短い方は黒漆で塗装されています。2本とも、五所
小学校の地下にある、五所四反田(ごしょしたんだ)遺跡の古墳時代の溝跡から発見されました。
 遺跡は、現在も水田が営まれる平野部の低い地形に立地するため、高い地下水位によって外気から守られることで、通常は土の中で分解されてしまう木製の遺物が数多く検出されました。出土した木製品には、鋤(すき)や鍬(くわ)、田下駄(たげた)、横槌(よこづち)などの農具が目立ち、建築部材のほか、鳥形木製品といった用途不明の非実用品があります。
 これらの出土木製品は、乾燥して変形する前に樹脂を含侵させる保存処理が施され、市原市埋蔵文化財調査センターで一部が展示されています。

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